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令和 3年12月第5回定例会(第4号12月 9日)

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  1. 水俣市議会 2021-12-09
    令和 3年12月第5回定例会(第4号12月 9日)


    取得元: 水俣市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-01-01
    令和 3年12月第5回定例会(第4号12月 9日)      令和3年12月第5回水俣市議会定例会会議録(第4号) 令和3年12月9日(木曜日)                  午前9時30分 開議                  午後0時1分 散会  (出席議員) 16人 牧 下 恭 之 君       田 中   睦 君       平 岡   朱 君 髙 岡 朱 美 君       渕 上 茂 樹 君       木 戸 理 江 君 小 路 貴 紀 君       桑 原 一 知 君       杉 迫 一 樹 君 藤 本 壽 子 君       岩 阪 雅 文 君       岩 村 龍 男 君 谷 口 明 弘 君       真 野 頼 隆 君       田 口 憲 雄 君 松 本 和 幸 君  (欠席議員) なし  (職務のため出席した事務局職員) 4人 事 務 局 長 (設 楽   聡 君)  主     幹 (関   洋 一 君) 主     幹 (中 村 亮 彦 君)  主     任 (藤 澤 亜 未 君)  (説明のため出席した者) 14人 市     長 (髙 岡 利 治 君)  副  市  長 (小 林 信 也 君)
    総務企画部長  (中 谷   衛 君)  福祉環境部長  (高三潴   晋 君) 産業建設部長  (本 田 聖 治 君)  教  育  長 (小 島 泰 治 君) 病院事業管理者 (坂 本 不出夫 君)  総合医療センター事務部長                              (松 木 幸 蔵 君) 教 育 次 長 (坂 本 禎 一 君)  上下水道局長  (金 子 昌 宏 君) 総務企画部市長公室長           総務企画部総務課長         (鎌 田 みゆき 君)          (梅 下 俊 克 君) 総務企画部地域振興課長          総務企画部財政課長         (柿 本 英 行 君)          (岡 本 夫美代 君)         ────────────────────────── 〇議事日程 第4号 令和3年12月9日 午前9時30分開議 第1 一般質問 1 髙 岡 朱 美 君  1 環境モデル都市としての取り組みについて              2 財政再建について              3 水俣市における医療センターの役割について              4 市報のあり方について 2 藤 本 壽 子 君  1 第6次水俣市総合計画の進捗状況について              2 水俣市の保安林に建設予定の風力発電所計画について              3 水俣市のゼロ・ウェイストのまちづくりについて 第2 議案の訂正について(議第92号 みなまた木のおもちゃ館きららの設置等に関する条例の制                   定について)                                      (付託委員会) 第3 議第90号 専決処分の報告及び承認について          専第11号 令和3年度水俣市一般会計補正予算(第9号)     (各委) 第4 議第91号 Shop&Cafeミナマータの設置等に関する条例の制定について                                       (総務産業) 第5 議第92号 みなまた木のおもちゃ館きららの設置等に関する条例の制定について                                       (総務産業) 第6 議第93号 水俣市国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定について  (厚生文教) 第7 議第94号 水俣市国民健康保険事業財政調整基金の設置、管理及び処分に関する条例の一部         を改正する条例の制定について                (厚生文教) 第8 議第95号 水俣市税条例の一部を改正する条例の制定について       (総務産業) 第9 議第96号 水俣市手数料条例の一部を改正する条例の制定について     (総務産業) 第10 議第97号 水俣市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定について (総務産業) 第11 議第98号 水俣市企業立地条例の一部を改正する条例の制定について    (総務産業) 第12 議第99号 水俣市湯の鶴温泉保健センターの設置等に関する条例の一部を改正する条例の制         定について                         (総務産業) 第13 議第 100号 水俣市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業並びに特定子ども・子育て          支援施設等の運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定につ          いて                           (厚生文教) 第14 議第 101号 令和3年度水俣市一般会計補正予算(第10号)          (各委) 第15 議第 102号 令和3年度水俣市国民健康保険事業特別会計補正予算(第3号)(厚生文教) 第16 議第 103号 令和3年度水俣市後期高齢者医療特別会計補正予算(第2号) (厚生文教) 第17 議第 104号 令和3年度水俣市介護保険特別会計補正予算(第3号)    (厚生文教) 第18 議第 105号 令和3年度水俣市病院事業会計補正予算(第2号)      (厚生文教) 第19 議第 107号 令和3年度水俣市一般会計補正予算(第11号)        (厚生文教) 第20 議第 108号 工事請負契約の締結について                (総務産業)         ────────────────────────── 〇本日の会議に付した事件  議事日程のとおり         ──────────────────────────                                   午前9時30分 開議 ○議長(牧下恭之君) ただいまから本日の会議を開きます。         ────────────────────────── ○議長(牧下恭之君) 日程に先立ちまして諸般の報告をします。  本日の会議に地方自治法第121条の規定により、坂本病院事業管理者の出席を要求しました。  次に、本日の議事は、議席に配付の議事日程第4号をもって進めます。  以上で報告を終わります。         ────────────────────────── ◎日程第1 一般質問 ○議長(牧下恭之君) 日程第1、昨日に引き続き一般質問を行います。  順次質問を許します。  なお、質問時間は、答弁を含めない1人30分となっておりますので、そのように御承知願います。  初めに、髙岡朱美議員に許します。   (髙岡朱美議員登壇) ○(髙岡朱美君) 皆様、おはようございます。日本共産党髙岡朱美です。  さきの衆議院選挙は、予想に反し、過去3番目に低い投票率となりました。投票率を国際比較した調査で、日本は139位という結果があります。主権者教育の弱さ、政治への期待感の低下、低賃金長時間労働で考えるゆとりがないなど背景はさまざま考えられますが、多くの国民が、自分の意思を政治に反映させようという気力を失い、その結果、政治が一部の人のものになりかねないことに、議会に身を置く者として強い危機感を覚えます。  振り返りますと、私自身が政治を身近に感じたのは、前職の先輩議員が私から話を聞き取り、議会で質問する姿を目の当たりにしたときでした。遠い存在であった市長が質問に答えているのを聞いて高揚感を覚えました。  立場が変わって、私は、今、そのときの感動を人に与えることができます。この立場をフルに使って、少しでも多くの人に政治を身近に感じてもらうよう、さらに頑張る決意で、以下、質問に入ります。  大項目1、環境モデル都市としての取り組みについて。  ①、今年10月イギリスグラスゴーで開催されたCOP26での合意事項は何か。また、日本はこの合意事項を達成するためにどのような目標を掲げているか。  ②、令和2年9月議会で本市の2050年までの温室効果ガス削減目標を見直してはどうかとの提案が平岡議員からあった。見直す意思はあるか。  ③、令和3年9月議会で、市長から地球の温度上昇を1.5度に抑えるために、本市としても各部署でさまざまな取り組みを行うとの答弁があった。取り組み内容は具体化されたか。  ④、温暖化対策をせず、温度上昇が1.5度を超えると、海水面が1メートル上昇し、それに高潮が加わると水俣では市街地全域が被害を受ける予想がある。水俣湾護岸の老朽化を監視している県の委員会は温暖化による影響をシミュレーションしていると聞いているか。  大項目2、財政再建について。  ①、平成30年から37年の中期財政計画は、令和5年に市の預金が底をつくことを示している。このように急速に財政が悪化した原因分析はされたか。また破綻を避けるために今後どのような運用をしていくお考えか。  大項目3、水俣市における医療センターの役割について。  ①、地方における公立病院の役割は何か。  ②、市民に質のよい医療サービスを提供するためにどのような工夫をしているか。また、今後目標にしていることはあるか。  ③、医師や職員が定着し、やりがいを感じてもらうにはどのような職場環境が必要か。  ④、水俣市に住所を置いている職員の割合はどれくらいか。  大項目4、市報のあり方について。  ①、市報の役割は何か。  ②、「くらしの情報」コーナーは、市民同士の情報交換の場と考えてよいか。このコーナーを設けている理由は何か。  ③、「くらしの情報」への掲載可否の判断は、庁内のどの部署が行い、どのような基準によるものか。また、それは明文化されているか。  ④、平成31年度には掲載が許可されたのに、令和3年度には却下されたというケースがあるが、この間に基準が改定されたのか。改定されたのであれば、その理由は何か。  ⑤、市報作成にはどのような財源が使われているか。  以上、本壇からの質問を終わります。 ○議長(牧下恭之君) 答弁を求めます。  髙岡市長。   (市長 髙岡利治君登壇) ○市長(髙岡利治君) 髙岡議員の御質問に順次お答えします。  まず、環境モデル都市としての取り組みについては私から、財政再建においては総務企画部長から、水俣市における医療センターの役割については病院事業管理者から、市報のあり方については総務企画部長からそれぞれお答えします。  初めに、環境モデル都市としての取り組みについて順次お答えします。
     まず、今年10月イギリスグラスゴーで開催されたCOP26での合意事項は何か。また、日本はこの合意事項を達成するためにどのような目標を掲げているかとの御質問にお答えします。  COP26、すなわち国連気候変動枠組条約第26回締約国会議では、世界全体の平均気温の上昇を1.5度に抑える努力を継続すること。そのために、世界全体の温室効果ガスを、迅速、大幅かつ持続可能的に削減する必要があること。二酸化炭素に関しては、2010年比で、2030年までに排出量を45%削減し、今世紀半ば頃には実質ゼロにすることなどが合意されました。  日本は、この合意事項を達成するために、2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、2050年カーボンニュートラルを目指すことを宣言し、2030年度に、温室効果ガスを2013年度から46%削減することを目指すこと。さらに、50%の高みに向け挑戦を続ける目標を掲げております。  次に、令和2年9月議会で本市の2050年までの温室効果ガス削減目標を見直してはどうかとの提案が平岡議員からあった。見直す意思はあるかとの御質問にお答えします。  現在、本市における2050年度の温室効果ガス排出量の削減目標は、2005年度比で50%削減としておりますが、基準年度と目標値の見直しを図る予定でおります。  次に、令和3年9月議会で、市長から地球の温度上昇を1.5度に抑えるために、本市としても各部署でさまざまな取り組みを行うとの答弁があった。取り組み内容は具体化されたのかとの御質問にお答えします。  本市では、第3次水俣環境基本計画に基づき、低炭素社会の実現に向け、公共交通機関の利用の促進、公共施設における再生可能エネルギーの導入等に取り組んでまいりました。本市の掲げる温室効果ガス削減目標を達成できるよう、引き続き、同計画に定める取り組みを推進しつつ、施策の展開に向け、情報収集を行っているところです。  次に、温暖化対策をせず、温度上昇が1.5度を超えると、海水面が1メートル上昇し、それに高潮が加わると水俣では市街地全域が被害を受ける予想がある。水俣湾護岸の老朽化を監視している県の委員会は温暖化による影響をシミュレーションしていると聞いているかとの御質問にお答えします。  本市としましては、水俣湾護岸の老朽化を監視している県の水俣湾公害防止事業埋立地護岸等維持管理委員会が、温暖化による影響をシミュレーションしているとは聞いておりません。また、県に確認しましたところ、そのようなシミュレーションを行っていないとのことでした。 ○議長(牧下恭之君) 髙岡朱美議員。 ○(髙岡朱美君) 今年10月、温暖化によって浸食の兆しが見られるエジプトの海岸で、ブロック積み作業をする様子が、テレビのニュースで報じられていました。年を追うごとに温暖化の脅威は増しています。専門家は、平均気温が1.5度上昇した辺りが臨界点で、その後、地中から二酸化炭素の25倍の温室効果があるメタンガスの放出が始まり、もはや温暖化は止められなくなる。この10年は、人類の未来を左右する10年だ。もし、この間に何もしなければ、2030年にも1.5度上昇に到達するだろうと言っています。  これを受けて、日本政府も目標達成のロードマップを作成し、自治体や各種団体が取り組みやすいようさまざまな補助金を準備しています。  11月30日現在、2050年までにカーボンニュートラルを目指すと宣言した都市は、全国で492と大幅に増えました。9月議会では、本市だけの努力で実現できるものではないと、他人事のようなことを言われましたので心配をしておりましたが、目標値は見直しとの答弁が聞けて安心いたしました。  個別の施策については、現在、情報収集中とのことですので、もうお聞きいたしません。一刻も早く具体化をしていただくよう要望に留めて、1点だけお聞きして終わりたいと思います。  お配りした写真は、もし、この10年の間に温暖化対策を取らなかったら、海面上昇に加え、高潮被害で、水俣市はこのようになるというシミュレーションです。国土交通省のホームページを見ましたら、有明海、八代海、九州南部は過去に何回か高潮被害を受けており、熊本県は、高潮被害を受けやすい場所としてマークされています。心配なのが、工事終了後30年が経過した水俣湾です。県の監視委員会は、温暖化による海面上昇の影響を全く想定していないようですが、高潮による被害は、過去の被害地の写真を見ますと、堤防が破壊され、道路が寸断されるなど、軽視できるものではありません。  御存じのように、エコパークの土壌中には、有機水銀を含む重金属が未処理のまま仮置きしてあります。もし、災害によって土壌が海中に流れ出せば、水銀に関する水俣条約に違反することになり、世界中から非難を浴びることになります。  専門家にお聞きしましたら、土壌中の水銀の無害化、あるいは現位置での不溶化技術は確立しており、処理しておくことが望ましいと言われました。万が一にも再汚染を起こすことがないよう、早め早めの対策を、市として国・県に申し入れる必要があると思いますが、この件について見解を伺って質問を終わります。 ○議長(牧下恭之君) 髙岡市長。 ○市長(髙岡利治君) 髙岡議員、2回目の御質問にお答えいたします。  1点、埋立地の土砂に関して、今から備えを検討するよう申し入れる必要があるかという御質問でございました。  水俣湾の埋立地の維持管理につきましては、県と水俣・芦北地域振興推進協議会での意見交換会の際に、適切な維持管理と状況の変化等に伴う情報提供等を提案しております。これに対し、県は、水質・地盤調査・構造物変状調査等の点検を実施し、状況の変化等があれば、速やかに地元への情報提供等を行い、適切に対応をしていくとのことでした。  今後も、このような機会を捉えまして、適切な対応を求めていきたいと考えております。  以上です。 ○議長(牧下恭之君) 次に、財政再建について答弁を求めます。  中谷総務企画部長。   (総務企画部長 中谷衛君登壇) ○総務企画部長(中谷 衛君) 次に、財政再建についてお答えします。  平成30年から37年の中期財政計画は、令和5年に市の預金が底をつくことを示している。このように急速に財政が悪化した原因分析はされたか。また破綻を避けるために今後どのような運用をしていくお考えかとの御質問にお答えします。  本市の財政上の問題を最も端的に表しているものとして、実質単年度収支という指標があります。実質単年度収支は、平成22年度の黒字を最後に、平成23年度に、約3億8,500万円の赤字に転じて以降は、黒字に転じる年がないまま、ずっと赤字が継続しており、収支累積をほぼ食い潰した平成27年度以降、財政調整基金が大幅な減少を始め、財政調整基金で、経常的に赤字を補填する状況に陥り、平成30年度決算で財政の悪化が表面化したものと分析しております。  また、本市の財政がここまで深刻な状況に陥った原因は、人口減に伴う地方税、地方交付税などの収入減、少子高齢化の進行に伴う義務的経費の増大に対応するための必要かつ有効な改革が行われることなく、事業を拡大し続けていった結果、総体的に身の丈に合わない支出を続けていたことにあると考えております。  このような状況にある中、令和元年度は、必要性が乏しくなった事業の廃止などを行う事業見直し作業を行い、令和2年度も引き続き事業見直し作業を行うとともに、令和3年度の当初予算要求基準に、義務的経費などを除き、一般財源充当額ベースで20%以上削減するシーリングを設定し、財政状況の改善に努めてまいりました。  その結果、平成27年度以降、毎年4億円から7億円以上となっていた実質単年度収支の赤字が、令和2年度決算では、約1,500万円の赤字にまで圧縮しております。一時100%を超えていた経常収支比率も、令和2年度決算では96.7%と改善しております。  このほか財政調整基金の残高は減少から増加に転じ、予算上ではありますが、令和3年度末の財政調整基金残高は約7億3,000万円と見込んでおります。令和元年度からの財政健全化取り組みが数字としてあらわれてきており、改善の兆しを見せているものと考えております。  今後につきましては、引き続き徹底した歳入歳出の見直しを行うとともに、本市が重点的に取り組むべき施策として、人口減少・高齢化という新たな環境への適応、成長と分配の好循環の実現、デジタル化などの新技術の活用を柱とした新たな事業を令和4年度予算に盛り込むこととしております。財政再建とともに、市の活性化を両輪として、守りと攻めの財政運営を行ってまいります。 ○議長(牧下恭之君) 髙岡朱美議員。 ○(髙岡朱美君) 今回、実質単年度収支という着目点を示していただきましたので、私も平成13年からの決算カード全てチェックいたしましたが、まさに御指摘のとおりになっておりました。私も議員として、こういうことをちゃんとチェックできていなかった不勉強を反省した次第です。  一方、水俣市の場合、公営企業会計が健全だったということが非常に幸いでした。とりわけ病院会計は、全国の自治体病院の6割が赤字。中でも400床から500床規模の病院では、ほとんどが赤字経営の中、昨年は、コロナで厳しくなったというものの、黒字を出してこられたというのは、本当にすごいことだと改めて思いました。医療センターには、今後ともいろいろな意味で頑張っていただきたいということで、後から質問させていただき、2回目の質問をいたします。  先ほど、今後の財政運営の柱として、人口減少・高齢化という新たな環境への適応、成長と分配の好循環の実現、デジタル化等の新技術の活用をあげられました。また、徹底した歳入歳出の見直しを行うとも言われました。これらについて説明を求めたいと思います。  1点目です。財政運営上で言う人口減少・高齢化という環境への適応というのは、具体的にはどういうことなんでしょうか。  2点目、成長と分配と言われますが、どこを成長分野と見込んでおられるのか。  最後3点目は、歳出の見直しというのはわかるのですが、歳入の見直しというのは何を意味するのでしょうか。  2回目の質問は、以上3点です。 ○議長(牧下恭之君) 中谷総務企画部長。 ○総務企画部長(中谷 衛君) 髙岡議員、2回目の御質問にお答えいたします。  1つ目、財政運営上で言う人口減少・高齢化という環境への適応とは何を意味しているのかという御質問でした。  人口減少と高齢化の進行は、本市の最大の課題と考えております。人口が減少するとともに、本市の経済規模が縮小していくことが予想される中、高齢化の進展により、高齢者が健康で生き生きと生活するための支援は、ますます重要になると考えます。  しかし、これを支える現役・若年層に過度な負担を求めれば、現役・若年層の市外流出が加速し、公共サービスや公共施設を現在の水準で維持することは困難になります。全ての政策分野において、こうした環境変化に対応し、市の持続可能性を確保するための取り組みを進めることを環境への適応としております。  続きまして、今後、成長すると見込んでいる部門はどこかという御質問でした。  先ほどお答えしました人口減少と高齢化の進行という大きな課題に対し、水俣市が生き残っていくためには、水俣市の強みを生かすことが重要と考えております。九州新幹線や高速道路など恵まれた交通インフラ、海や里山、湯の児・湯の鶴などの豊かな自然、スポーツや環境の拠点が集まるエコパークといった優れたスポーツ資源など、数多くある水俣市の強みを生かしたビジョンを考えております。  3点目ですが、歳入の見直しとは何を意味するかという御質問でした。  歳入の見直しにつきましては、新たな補助金・交付金の活用、ふるさと納税獲得の工夫、受益者負担の設定、各種制度の見直しなど、さまざまな角度からの財源獲得を図ることとしております。  以上です。 ○議長(牧下恭之君) 髙岡朱美議員。 ○(髙岡朱美君) 今の説明に対して、水俣市が生き残っていくための、水俣市の強みを生かしたビジョン、これを持っているということで、九州新幹線や高速道路、海や里山、湯の児・湯の鶴・エコパークなど、観光資源をあげられました。  突っ込まざるを得ないのですが、こうした観光資源の中に、世界で唯一の水俣病の経験は入らないんでしょうか。広島県は、他県にはない独自の強みとして、厳島神社と原爆ドームをあげています。昨日、平岡議員が指摘したとおり、今、国内外の人が、映画「MINAMATA」を通じて水俣に関心を持っています。そういう目的で来られる観光客の関心に、積極的に応えようとは思われないんでしょうか。これは市長にお答えいただきたいと思います。  さらに、歳入の見直しについては、補助金・交付金などを言われました。使えるものは使って大いに頑張っていただきたいと思いますが、御存じのとおり、歳入の大部分を占めるのは市税と地方交付税で、これらは人口に比例して増えていきます。これらについての言及がありませんでした。  もちろん、観光客を誘致して外貨を稼ぐことは有用ですが、観光依存にはリスクが伴うことをコロナから教わりました。まちが持続可能であるためには、やはり、定住人口の増加を目指すためのビジョン、これを持つべきではないかと思います。  実は、その道筋の1つを、この本の中に見つけました。「日本再生のためのプランB」というタイトルです。著者は、神奈川県立保健福祉大学の教授ですが、厚労省の勧めで、アメリカの大学で、25年間、医療経済学を研究し、数年前まで外から日本を眺めていた人です。  結論から言いますと、ごく近い将来、アメリカ国内で最も雇用を生む産業は、医療・福祉だというんです。1980年までは、トップは製造業でした。しかし、2000年になると、これは意外なのですが、その座を政府機関、つまり公務員に奪われます。しかし、それも間もなく医療・福祉に取ってかわられる見通しです。なぜかといいますと、医療・福祉は、これは公務員も同様ですが、機械やロボットと競争する必要がない。輸入ができない。そして、不況に強いからだそうです。  これを反映しまして、今、アメリカの就職先希望ランキングの第1位が大手の病院です。2位はグーグル。3位は、どこでもいいから地元の病院だそうです。実は、この傾向は、アメリカに特有のものではなく、先進国に共通した傾向だといいます。日本政府は、医療介護など社会保障費が増えれば、経済成長の足かせになるなどという宣伝を今なおしていますが、それはどうも違うようです。  アメリカの産業別GDP寄与率は、1980年までは、やはり1位は製造業ですが、2018年になると4位に下がり、医療・福祉が5位に上がってきます。つまり、成長が拡大している産業なんです。そして、アメリカでは、医療費も公務員の数も日本の何倍も多いのに、ちゃんと経済成長しています。  筆者は、日本は30年間失敗し続けている経済政策をいまだに手放さず、周回遅れの議論をしていると、次の資料も示しています。日本国内の全産業60部門を対象に、経済波及効果を調べたものです。例えば、ホテルに1日100万円のお金が落ちるとします。すると、食品の卸し、クリーニング、おしぼり屋さんなども収入が増えます。これが一時波及効果。さらに、お給料が入った従業員が外食をするというのが追加波及効果です。それらを足した、拡大総波及効果を数値でランクづけしてあります。  上位5部門に入るのは、1位が広告。2位が輸送機械。これは、自動車産業はここに入っています。3位が国の社会保険事業。年金事務などのことです。4位は、なんと地方公務員です。5位が国の社会福祉事業です。強調しますが、これは日本国内のランキングです。経済波及効果は、総じて、非営利部門の医療・福祉、公務員などが、全産業の平均よりも高くなっています。つまり、同じ投資をするなら、上位に入っている産業に入れたほうが、より経済波及効果が期待でき、税収にも影響するということです。  昨日、平岡議員が、電力の地産地消の仕組みをつくったらどうかと提案した際、新電力会社をつくった際のデメリットとして、営業マンなどのコストの増加をあげられました。しかし、今まで述べてきた角度から見れば、新たに3人の職員を雇用し、給与を支出したとしても、それは地元に好循環を起こす支出です。その上、市外に流出していた電気料金を地元に落とすことになるのですから、こうしたことを総合的に考える必要があるのではないでしょうか。  同じく、これら60部門の雇用誘発効果のランキングも紹介されています。1位が農林水産業です。2位は居宅介護。3位は飲食店。4位、小売業。5位は社会福祉事業で、やはり、総じて、福祉・医療が上位にいます。  先ほどの答弁で、高齢者予算を増やせば、若者、若年層は逃げると言われましたが、それは、何かのデータに基づいて言われているんでしょうか。日本全体が高齢化する中で、岸田内閣は、ケア労働に対して、わずかですが賃金を上げると言っています。いずれは、もっと上げなければ、高齢化社会は支えられません。農業も雇用創出の面では大きな可能性があり、地球温暖化という時代に突入した中で、食料生産ができるというのは、大変大きな強みになっていくはずです。  こうした、今後、需要が見込まれる産業、この先も絶対になくならない仕事をしっかり支援して、働きやすい環境をつくっておけば、人が定着します。その結果、地域内での好循環が起こり、行く行くは歳入増につながっていきます。こういうビジョンもあり得るということを、この本から学びました。  いきなりですから、どう思うかなどと聞くつもりはありませんが、市長はじめ市の幹部の方々には、よかったら読んでいただいて、また議論ができれば非常にうれしく思います。  なお、次の医療センターへの質問は、このビジョンを念頭に構成しておりますので、あらかじめお伝えいたします。  ここでは、最初の質問の水俣病の経験について、市長からお答えいただいて質問を終わります。 ○議長(牧下恭之君) 髙岡市長。   (市長 髙岡利治君登壇) ○市長(髙岡利治君) 髙岡議員、3回目の御質問でございます。  水俣病の経験が入っていないけども、この経験を強みとは思っていないのかという御質問でございました。  この水俣病の経験につきましては、これまでどおり、本市が取り組むべき重要な課題と捉えており、引き続き教訓発信などに努めていくと考えておりますけれども、先ほど総務企画部長から述べました、今後、成長すると見込んでいる分野とは別に取り組むべきことと考えております。  以上です。 ○議長(牧下恭之君) 次に、水俣市における医療センターの役割について答弁を求めます。  坂本病院事業管理者。   (病院事業管理者 坂本不出夫君登壇) ○病院事業管理者(坂本不出夫君) 次に、水俣市における医療センターの役割について順次お答えします。  まず、地方における公立病院の役割は何かとの御質問にお答えします。  地方における公立病院の役割は、住民に対するかかりつけ医機能を有するとともに、採算性や特殊性の面から、民間医療機関では対応が困難である医療を提供することにあります。  具体的には、救急患者の受け入れや、小児・周産期医療、僻地医療、災害医療、さらに指定感染症患者の対応などとなります。  また、地域における安定的かつ継続的な医療提供体制を確保するため、医師の確保や、地域の拠点病院として、医師が不足する医療機関への医師派遣、地域医療を担う人材育成などの役割を担っております。  次に、市民に質のよい医療サービスを提供するためにどのような工夫をしているか。また、今後目標にしていることはあるかとの御質問にお答えします。  まず、質のよい医療サービスを提供するために、ハード面においては、最新機器の導入や既存の医療機器の更新とともに、ソフト面においては、水準の高い看護に当たる認定看護師の育成など、ソフト・ハード両面から医療の質向上に努めているところです。  また、今後、目標にしていることは、地域の中核病院として、高度で安心な医療を提供することはもちろんですが、高齢化の進展により、訪問診療等の在宅医療のニーズがますます増えてくるため、水俣市芦北郡医師会と連携して、住民が住み慣れた地域で、人生の最期まで安心して暮らし続けることができるよう、在宅医療の充実に取り組んでまいりたいと考えております。  次に、医師や職員が定着し、やりがいを感じてもらうにはどのような職場環境が必要かとの御質問にお答えします。  良好な職場環境の提供は、医師をはじめとした職員のモチベーションの維持や向上につながるものと考えております。当センターにおきましては、この良好な職場環境を提供するための取り組みを進めているところです。  例をあげますと、子どもを持つ職員が安心して勤務できるよう、今年の8月から、院内に職員の小学生以下の子どもを対象とした、病児・病後児保育室を設置したところです。また、医療の質の向上と職員のやりがいにつながるように、資格取得を目指す職員を応援するため、取得に係る受講費用等を助成する制度を来年度設けることとしております。さらに、職員の悩みなど、メンタルケアへの取り組みも大切と考えておりますので、衛生委員会や、月1回実施しているカウンセリングなどにより、適切に努めているところです。  次に、水俣市に住所を置いている職員の割合はどれぐらいかとの御質問にお答えします。  12月1日現在、水俣市に住所を置いている正職員の割合は約70%、会計年度任用職員の割合は約78%となっております。 ○議長(牧下恭之君) 髙岡朱美議員。 ○(髙岡朱美君) 先ほど、医療・介護は、これから需要が伸びる成長産業であり、実は経済波及効果も大きく、また多くの雇用を生み、不況にも強いと紹介しました。  水俣に住所を置いている職員の割合を答えていただきましたが、全職員数が650人と聞いていますが、うち正職員70%、会計年度任用職員78%、合計474人が水俣市民です。これだけ多くの人を雇用できる職場は、そうありません。  それから、初めに公立病院の役割をお答えいただきました。もし、このような機能が水俣になかったら、特に、若い世代は離れていくばかりで、人を呼び込むことなど到底できません。まさに、水俣の人口をつなぎ止めていますし、それどころか、芦北、津奈木、伊佐市、出水市からも患者さんを受け入れ、交流人口の増加にも寄与しています。  もし、病院の魅力をさらに向上させれば、医療現場で働きたいという人から選ばれる職場になり、もっと多くの患者さんに選ばれる病院にもなります。これは、病院にとっても市民にとっても、市にとってもプラスです。  今はどこの病院も同じですが、現場は常に人手不足なのに、職員を募集してもなかなか応募がないという実態があります。コロナ感染症が急増した地域では、激務に耐えられず、看護師が次々辞めてしまう病院もあった中、医療関係者が働く場所をより慎重に選ぶ傾向が強まると考えられます。  そこで、医療関係者がやりがいを感じる職場環境とは、どのような職場かお尋ねしました。良好な職場環境ということで、資格の取得を支援する準備をしている。また、子育て中の職員が安心して働けるように、院内に病児・病後児保育を設けられた。また、月1回カウンセリングにも努めていられるとのことでした。  ネット上に、さまざまな就職情報サイトが、看護師を対象に実施したアンケートがあるのですが、結果を見ますと、大体共通して、1、人間関係、2、福利厚生、3、教育、4、仕事と生活のバランスという順序で、職場選びのポイントをあげています。既に取られた改善策は、これにぴったり応えられていて敬服いたしました。
     それで、これに加えてということになりますが、この中の4番目、仕事と生活のバランスに関わることなのですが、以前、医療センターで働く方から、忙し過ぎるという相談を受けたことがありました。その方は結局辞めてしまい、市外に出てしまわれたのですが、そのときに、忙しさは部署によってかなり違うということを聞きました。季節的なものは仕方がないにしても、恒常的に忙しい部署があるなら、人を増やすことが必要だと思いますし、そうすることが働く意欲を持続させると思います。  そこで質問ですが、今以上に人員を増やして余裕を持たせることは、経営上難しいのでしょうか。  質問は1点です。 ○議長(牧下恭之君) 坂本病院事業管理者。 ○病院事業管理者(坂本不出夫君) 髙岡議員の2回目の御質問にお答えします。  働く意欲を維持するためにも、恒常的に忙しい部署に人を増やすということが必要だと思うが、今の経営上、これ以上、人員を増やすことは難しい状況ですかとの御質問ですが、採用に当たっては、退職者などで不足する職員の補充を基本に行っております。今後、職員を増やすかにつきましては、令和2年度決算において、新型コロナウイルス感染症の流行による患者減の影響が大きく、新たな施設基準の届けによる看護補助者配置加算などにより、年間約3,000万円の収益アップを図りましたが、結果としては、医療収支が2億円を超える赤字となり、現時点では、増員は難しい状況です。  なお、高齢化により、患者さんの介護度もあがっており、病棟をはじめ業務量は増加している部署もあるため、病棟間の配置人員を調整することで、適正に対応しているところであります。 ○議長(牧下恭之君) 髙岡朱美議員。 ○(髙岡朱美君) 病院としては、増員は難しい。補充は、基本、退職者で行っているということです。もちろん、退職者の方は即戦力ですから、大変ありがたいことなのですが、できるだけ新卒の方を採用して、大切に育て、定住してもらうことが望ましいのではないかと思います。  それで、3回目は市長にお尋ねします。  一昨日の渕上議員の質問とダブりますが、市長は、令和3年度予算で、医療センターへの繰出金を、前年度比で半分近く減額されました。その上、コロナによる減収が重なって、新たな雇用をストップせざるを得ない状況です。  私は、これまで述べてきた理由から、これは、職場環境にとっても、市経済にとっても決して得策ではない。医療センターには投資こそすべきで、今後は、繰出金の減額はやめるべきだと考えますが、このことについて市長はどうお考えになっておられるのか、1点だけ質問して終わります。 ○議長(牧下恭之君) 髙岡市長。 ○市長(髙岡利治君) 議員3回目の御質問です。繰出金をどう考えているかという御質問でございました。  医療センターをはじめ各地方公営企業への繰出金につきましては、さきの渕上議員にも答弁をいたしましたとおり、一般会計で負担すべき経費につきましては、来年度も同様に算定して決定をしてまいりたいと思っております。  以上です。 ○議長(牧下恭之君) 次に、市報のあり方について答弁を求めます。  中谷総務企画部長。   (総務企画部長 中谷衛君登壇) ○総務企画部長(中谷 衛君) 次に、市報のあり方について順次お答えいたします。  まず、市報の役割は何かとの御質問にお答えします。  市報の主な役割は、本市の行政に関する情報を広く市民の皆様にお知らせし、理解していただくことだと考えています。本市が発行している広報紙「広報みなまた」は、昭和31年11月の創刊以来、行政情報の発信手段の中心として、「あなたとまちをつなぐ」をキャッチコピーに、市民のニーズにあった情報を広く届けてまいりました。また、市民の皆様の活力を引き出す一助になればと考え、多くの市民活動を取材し、「まちのわだい」として紙面で紹介したり、市内で頑張っている市民や事業者にスポットを当てたインタビュー記事などを掲載しております。  次に、「くらしの情報」コーナーは、市民同士の情報交換の場と考えてよいか。このコーナーを設けている理由は何かとの御質問にお答えします。  平成18年4月1日号から掲載している「くらしの情報」は、市民同士の情報交換の場という趣旨で設けているわけではなく、市や市関係団体などが発信する行政情報の中でも、特に、広く一般の方に参加を求めるような催し、法律問題や就業など、さまざまな相談会など、市民生活に、より密着した情報を発信するコーナーとして設けております。  次に、「くらしの情報」への掲載可否の判断は庁内のどの部署が行い、どのような基準によるものか。また、それは明文化されているのかとの御質問にお答えします。  まず、「くらしの情報」への掲載可否の判断は、広報紙作成の担当部署である市長公室が行っており、令和3年4月に定めた広報みなまた発行規程に基づいて、本市行政に関する事項や、本市の主な行事及び啓発に関する事項であって、公共性が高く、市の政策推進上、必要と判断したものを紙面の範囲内で掲載できるものとしております。  次に、平成31年度には掲載が許可されたのに、令和3年度には却下されたというケースがあるが、この間に基準が改定されたのか。改定されたのであれば、その理由は何かとの御質問にお答えします。  広報紙への記事の掲載基準につきましては、先ほどお答えしましたとおり、令和3年4月に、広報みなまた発行規程を新たに定めたところです。その理由としましては、これまで広報紙に掲載すべき記事の内容などの規程を明確に定めていなかったことから、新たに広報みなまた発行規程を定め、先ほど申し上げました、本市行政に関する事項や、本市の主な行事及び啓発に関する事項を中心に、情報を発信していくこととしました。  次に、市報作成にはどのような財源が使われているのかとの御質問にお答えします。  市報作成に使われている財源は、一般財源と広告掲載料です。 ○議長(牧下恭之君) 髙岡朱美議員。 ○(髙岡朱美君) 2021年4月に、新たな規程を定めたということですが、それを前提に、確認しておきたい個別事案があります。  毎年、中尾山で行われておりますコスモス祭りは、規程改定後に掲載を断られているので、今の規程に沿わないと判断されたと思われます。規程では、市や市関係団体等が発信する行政情報の中でも、特に、広く一般の方に参加を求めるような催し、公共性が高く、市の政策推進上、必要と判断したものについて掲載を許可するとの説明でした。  中尾山公園は市が管理する公園で、都市計画課と、市民ボランティア組織であります中尾山コスモス会との間では、花の管理に関して業務委託関係にあり、市民協働の下で種まき、草取り、移植などを行い、花が満開になる時期にお祭りを企画し、広く内外の集客を図っています。市は、これを公共性がなく、政策推進上、必要ないと判断されたということでしょうか。まず、これを最初にお聞きします。  次に、そもそも論になるのですが、私は、新しくつくられた規程は、見直したほうがいう立場で、以下、理由を述べます。  市報が、行政の情報や政策、理念を市民に広く理解してもらうためのツールだということは、もちろんそうなんです。しかし、水俣のような小さなまちを活性化させていくためには、1人でも多くの市民が自発的に動き、ネットワークをつくってもらうことが必要です。市報は、それをお手伝いすることができます。  以前の市報の「くらしの情報」には、実にさまざまな、非営利団体の催しや、学習会などの案内が掲載されていました。ところが、今は、市が補助金を出している団体、あるいは市の政策推進に合致しているイベント等しか情報発信のお手伝いをしないということにしたわけです。これは、市の活性化にとってマイナスだということを言いたいと思います。  この本をまた引用しますが、とても興味深い話がありました。世界の大学ランキングで、東京大学は、今や、世界で74位と低迷し続けています。ちなみに、1位は中国の清華大学です。また、日本の民間研究所の研究水準が、ほとんどの分野で、1990年以降、急激に低下をしており、下手をすると、先進国とみなされないレベルになっているといいます。  筆者は、その要因について次のように分析しています。日本では、女性研究者を排除し、外国人研究者の割合も極端に少ない。そのため、専門分野や価値観の違う広義な意味での競争環境がなく、革新的なアイデアや結果が生まれにくい。均等かつ小さな集団の中での競争に没頭した結果、日本の学術研究水準は、先進国で最低レベルになったと言っています。今、海外で働いている日本人の自然科学研究者が2万4,000人いるそうですが、60%が女性だそうです。いかに日本国内が居心地の悪い空間であるかを示しています。以上の話には、少なからずショックを受けました。  これとは対照的に、諸外国では、わざわざ大学教員や学生の多様性を確保する目的で、さまざまな研究費や奨学金を設けています。なぜなら、多様な視点を持つことは、研究分野に限らず、生産性・創造性を増大させ、よりよい成果を得られることはわかっているからだそうです。  私は、市の活性化もこれに通じるところがあると思います。行政も市民も、違う考えや価値観を退け、狭い範囲の中で、お付き合いばかりしていては、新たな発想は生まれません。「くらしの情報」は、以前のように、行政と市民、そして市民同士の情報交換の場にすべきと思いますが、規程を改めるお考えはないか。これが2点目の質問です。 ○議長(牧下恭之君) 中谷総務企画部長。 ○総務企画部長(中谷 衛君) 髙岡議員2回目の御質問にお答えいたします。  1点目、中尾山コスモス会の活動について、公共性がなく、政策推進上、必要ないと判断したのかという御質問でした。  コスモス祭りに関連して、中尾山コスモス会からは、2件の掲載依頼がありました。1つ目は、コスモス園の草取り作業へのボランティアを募集する記事ですが、まずは、同会は、市が管理している中尾山公園の花の管理業務に関して、市と委託関係にあります。このことを踏まえまして、この募集の記事については、広報みなまた8月号で掲載したところです。  もう1件、コスモス祭りの開催を周知する記事についてですが、掲載依頼があった際、本事業が公共性が高く、市の政策推進上、必要であることを明確にするために、依頼者へ、市の後援を申請するように御提案しました。しかし、依頼者からは、後援を取ってまで市報に載せなくてもよいとの回答があったため、記事の掲載を見送りました。  したがって、市は、同会の活動を公共性がなく、政策推進上、必要ないと判断したというわけではございません。  なお、本年4月制定の、広報みなまた発行規程を踏まえた、記事掲載依頼への対応手順については、できる限り依頼者の御負担とならないよう、今後運用改善に努めてまいります。  2点目の御質問ですが、「くらしの情報」を行政と市民、市民同士の情報交換の場にするよう規程を改める考えはあるかという御質問でした。  先ほどもお答えしましたが、「くらしの情報」は、市や市関係団体などが発信する行政情報の中でも、市民生活により密着した情報を発信するコーナーとして設けております。このため、市民同士の情報交換の場とするための規程改定をする予定はありません。  なお、本市では、もやい館やおれんじ館、愛林館、ふれあいセンター、子どもセンターなど、市民が交流し、情報交換をする場として活用できる施設整備を行うとともに、自治会や各種団体などを支援し、地域のコミュニティ活動の活性化に寄与する取り組みを行っております。今後もこのような活動について支援してまいります。  以上です。 ○議長(牧下恭之君) 髙岡朱美議員。 ○(髙岡朱美君) コスモス祭りの案内記事が掲載に至らなかった経緯は、職員が規程を遵守しようとした結果だということで理解をいたしました。今後は、依頼者の負担軽減につなげていくということですので、よい機会になったと受け止めております。  一方の、「くらしの情報」欄の掲載についての規程は改めないということです。本市では、コミュニティセンターを整備しているから市民の交流に寄与しています、と今言われましたが、いかにも水俣市は凡庸な自治体だと言っておられるに等しいと、非常に残念に思います。  水俣は、SDGs未来都市の称号を取りました。その基本理念は、誰一人取り残さない、つまり、多様性を尊重するまちづくりを目指しているというふうに私は理解しております。  以前の「くらしの情報」は、多様な価値観を持つグループがさまざまな活動をしていることを知ることができる紙面でした。その紙面のあり方を批判する声を一度も聞いたことはありません。  一方、今の規程ができてからは、市報に載せてもらえなくなったと恨み節が聞こえております。SDGs未来都市を宣言された市長として、お考えを伺って質問を終わります。 ○議長(牧下恭之君) 髙岡市長。 ○市長(髙岡利治君) 議員3回目の御質問にお答えします。  市報について、以前は、そういう多様性のといいますか、さまざまな情報を載せていた。また、本市が理念としておりますSDGs未来都市、これに対しての多様性を認める価値観というものをどう考えるかという御質問でございました。  以前の広報紙で、多様な価値観を持つ市民同士を結びつけるお手伝いをして、まちの活性化につなげるというような編集方針が規程されていた事実はございません。何を広報紙に掲載すべきかという明確な基準がなかったことから、本市行政に関する情報を広く市民の皆様にお知らせをし、理解をしていただくという広報紙本来の役割を明確にする目的で、令和3年4月に、広報みなまた発行規程を定めたところであります。  その中で、先ほどもお答えしましたとおり、本市行政に関する事項や、本市の主な行事及び啓発に関する事項を掲載することとし、公共性が高く、本市の政策推進上、必要と判断したものを紙面の範囲内で掲載する方針としております。  広報紙に設けている「くらしの情報」欄では、現在も、市民の皆さんの自主的な活動を紹介する記事を掲載しております。  また、「まちのわだい」の欄でも、市民の皆さんの自主的なイベントを取材して紹介をしており、幅広い世代、職業・分野の市民の皆さんの活動を掲載することで、市民同士の相互理解につながるような紙面づくりを心がけているところであります。  また、SDGsに関しましては、世界中の全ての人が、平和と豊かさを享受できるようにすることを目的とし、持続可能な経済、社会、それから環境をつくっていこうというものでありまして、広報紙について明確な掲載基準がないまま、無原則に、要望があった記事を掲載することによって、達成できるものではないというふうに考えております。  以上です。 ○議長(牧下恭之君) 以上で、髙岡朱美議員の質問は終わりました。  この際、15分間休憩します。                                   午前10時28分 休憩                                   ─────────                                   午前10時43分 開議 ○議長(牧下恭之君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  次に、藤本壽子議員に許します。   (藤本壽子君登壇) ○(藤本壽子君) おはようございます。無限21の藤本壽子です。  今年最後の議会の最後の質問者となりました。この1年、コロナ禍の中で、市民も市役所の皆さんも大変苦労されたことと思います。感謝とお見舞いを申し上げたいと思います。  さて、昨日は、太平洋戦争が始まった12月8日でした。この間、NHKの特集番組や、さまざまな報道の中でも、開戦となったそのときの政治情勢や、人々の記録を特集しました。なぜ、日本は過ちを行ってしまったのか。そのような中、安倍元首相は、台湾有事の場合、日米同盟を結ぶ日本にとっても有事だという見解を、台湾とのシンポジウムの中で発言したということです。  確かに、中国の台湾に対する状況は楽観できません。1992年、私はタンザニアに水銀調査に同行し、帰路、北京に泊まることになりました。中国のテレビ報道を見ると、台湾に対する攻撃を今にも行うような過激な映像が映っていました。  しかしながら、この緊張関係は、何十年もの間続いており、今、有事が高まり、戦争がすぐにでも起こるという状況なのか、踏み込んだ発言、解釈はいかがかと私は思いました。そのような発言をする前に、また、中国の脅威をあおり、沖縄の島々に軍事基地を置く前に、日本が最もしなければならないことがあります。何より台湾には基地はないのです。戦争は、何があっても回避しなければいけません。相手国に1万回も伝える必要があります。それは、太平洋の国々で、中国で、韓国で、我が国の人々だけでも500万人が戦死しているからです。決して亡くなった命を無駄にしてはいけません。それが、憲法9条を持つ日本の世界に向けた使命ではないかと思っています。  以下、質問に入ります。  大項目1、第6次水俣市総合計画の進捗状況について。この中の根幹になると思うことを4つ質問したいと思います。  ①、総人口の推移と将来推計において、2026年度の目標人口を2万2,500人と置いているが、この3年間の人口減少はどのようであるか。  ②、財政状況の4に実質公債費比率があり、全国、熊本県平均値より上回る状況が続いている。そのため、費用の平準化、市債発行額の抑制、平準化に努めるとあるが、目標をどこに置くのか。  ③、農林水産業の振興では、施策区分7に森林経営計画策定面積の目標を2022年度には3,300ヘクタールとある。どのようにしてそれを行い、目標を達成できるのか。  ④、低炭素社会の実現ということで、市全体の温室効果ガス排出量の削減率(対基準年度比)を2022年度に33%と置いているが、達成されるのか。  大項目2、水俣市の保安林に建設予定の風力発電所計画について。  ①、水俣市の山林のうち、保安林はどれぐらいあるのか。  ②、保安林の管理は、どこが行っているのか。  ③、「保安林制度」というのは、どのようなものか。  ④、水俣市に計画予定の風力発電所は、保安林に建設される計画であるが、その「解除」の権限はどこにあるのか。  最後の質問です。水俣市のゼロ・ウェイストのまちづくりについて。  ①、ゼロ・ウェイスト宣言は、どのような経緯でいつ行われたか。  ②、ゼロ・ウェイスト宣言は、水俣にとってどのように有益であるか。  ③、水俣市のリサイクル率は、どれぐらいあるのか。  ④、他自治体でゼロ・ウェイスト宣言をしているところはあるのか。  以上、本壇からの質問を終わります。 ○議長(牧下恭之君) 答弁を求めます。  髙岡市長。   (市長 髙岡利治君登壇)
    ○市長(髙岡利治君) 藤本議員の御質問に順次お答えします。  まず、第6次水俣市総合計画の進捗状況については私から、水俣市の保安林に建設予定の風力発電所計画については産業建設部長から、水俣市のゼロ・ウェイストのまちづくりについては福祉環境部長からそれぞれお答えします。  初めに、第6次水俣市総合計画の進捗状況について順次お答えします。  まず、総人口の推移と将来推計において、2026年度の目標人口を2万2,500人と置いているが、この3年間の人口減少はどのようであるかとの御質問にお答えします。  国勢調査及び熊本県推計人口調査によると、本市の直近3カ年の人口推移は、2018年が2万4,247人、2019年度が2万3,845人、2020年度が2万3,557人となっております。  第6次水俣市総合計画策定時に、国立社会保障・人口問題研究所が推計した2020年度における本市の人口が2万3,778人でしたので、推計値よりも221人下回っております。  次に、財政状況の④に実質公債費比率があり、全国、熊本県平均値より上回る状況が続いている。そのため、費用の平準化、市債発行額の抑制、平準化に努めるとあるが、目標をどこに置くのかとの御質問にお答えします。  実質公債費比率の目標につきましては、平成30年3月の第6次水俣市総合計画の作成時点で、令和4年度の目標値としまして17.9%以下と設定しておりましたが、令和2年度決算では10.7%と、目標値以下におさまっております。  今後、市庁舎建設事業のため発行しました市債の償還が始まるなど、実質公債費比率の上昇が見込まれますので、適正な水準におさめるよう努めてまいります。  次に、農林水産業の振興では、施策区分7に森林経営計画策定面積の目標を2022年度には、3,300ヘクタールとある。どのようにして行い、目標は達成できるのかとの御質問にお答えします。  森林経営計画は、自ら森林経営を行う森林所有者または森林所有者から森林経営の委託を受けた者が、伐採、造林及び保育作業など、森林の施業及び保護に係る計画を作成し、本市または県に認定申請を行っております。  目標達成できるかについては、2017年度の基準値が2,205ヘクタールでありますが、本年9月末時点で、本市で策定されている森林経営計画数が16件。計画面積が3,014ヘクタールと、目標面積に対し、約91%の達成率となっております。  なお、現在、認定されている計画面積は、5年ごとに廃止、再認定等の手続を経て見直されることから、木材価格の変動などによる事業環境の変化や、森林所有者の意向の変化によって増減を繰り返していくと考えられますが、引き続き既存の補助事業を活用し、森林経営計画の作成が促進されるよう助言を行うことで、目標を達成できるよう取り組んでまいりたいと考えております。  次に、低炭素社会の実現ということで、市全体の温室効果ガス排出量の削減率を2022年度に33%と置いているが、達成されるのかとの御質問にお答えします。  本市全体の温室効果ガス排出量につきましては、直近のデータでは、基準年度である2005年度の温室効果ガス排出量、約17.6万トンに対して、2019年度の排出量は約11.7万トンであり、約33.6%の削減を達成しているため、2022年度の目標を達成すると見込んでおります。 ○議長(牧下恭之君) 藤本壽子議員。 ○(藤本壽子君) 答弁をいただきましたので、2回目の質問をいたします。  人口減少の状況は、国立社会保障・人口問題研究所の推計の減少予想より、人口減少の幅を約3%緩和し予想をしたものが2026年の目標、この2万2,500人ということでありますが、実際は、この3年間の平均の減少人口は、毎年345人減っています。目標人口を下回ることが予想されます。  人口の自然減に加え、サンエレなど100人規模の解雇は、影響が大きかったと言わざるを得ません。当然、緩和した内容を見直し、今後、人口減少に歯止めをかける必要があります。  また、年間の死亡者数が400人前後であるのに対し、出生数は200人。それに加え、転出者が多いわけです。この数字からも、若者が定住してくれることが最大の課題であると思いますが、市長は、総合計画にある施策を進めるとともに、この一番重点に置かれること、人口減少を食い止めるために、一番重点に置くことは何なのかをお聞きしたいと思います。  次に、財政状況のことですが、実質公債費比率について答えていただきました。ここで、特に、市民へ説明していただきたいのは、市債発行額の平準化ということです。普通、家計で言うと、お金がないなら借金はしない。若い人なら、家を買うため、また、私ならば、老後に取っておくなどということがあるわけですけれども、今月の市報に、財政健全化の推進に、このように記載されています。財政健全化を進めながら、市の抱える問題解決に向けた施策に必要な財源を確保するため、義務的経費を除いた経費について、令和3年度予算額に対しマイナス10%の予算要求基準を定めるとあります。  これ、ますます市民生活が厳しくなってくるのではないでしょうか。昨年20%、今度の予算がまた10%です。財政が健全化、だんだんされてきたという中で、市民にまた10%の予算を我慢しろということではないでしょうか。  そこで、改めて質問します。市の問題解決、課題解決は何なのかをお答え願いたいと思います。  次に、森林経営の策定のことですが、本年10月8日の熊日に、地球温暖化防止にも貢献し、災害にも強い豊かな森を未来につなげという表題があり、県の農林水産課の課長が呼びかけを記載されていました。  また、水俣市では、大変興味のある講演会が行われました。自伐林業に携わる方の講演ですが、採算性と環境保全の両立を目指すものであること。水俣も、皆さんも御存じのように、皆伐が大分増えてきました。この皆伐ですけれども、全国の災害の誘因となってきたということをデータで示されました。現在、森林経営を見直すことが、山間部に住んでいない住民にとっても、持続可能な環境をつくることになるとお聞きし、ぜひ、水俣市も、これからもこの森林経営についてきちんとした取り組みをしていただきたいと思いますが、いかがですか。これが質問の3です。  最後に、4番目の温室効果ガス削減は、達成が33%を超えているということで、2030年にはゼロに近くないと、まさに地球は劇的に変化する可能性があると言われています。とにかく歩みを進めなければならない。  そこで、私は、先月になりますが、この本、横浜市立大学の田中優先生の書かれたものを読みました。温暖化問題を、わずか数年で解決する方法があるというその題名で、私は飛びつくようにそれを見ました。その中には、まず家庭でやれることがある。木の小さな家に住み、太陽発電を売電しないで、電気を貯蔵するようにする。木材原料のペレットストーブを使うなどで、田中先生は、家庭での二酸化炭素を80%減らすことができたと言われます。  そして、次に述べることが肝心です。先生は、森林の二酸化炭素吸収量を増加させるのは、木材だけではなく土壌にあると。微生物の多い土壌は、二酸化炭素を効率的に吸収できる。つまり、手入れされた森林が多くあることが、今よりさらに、地球温暖化防止になると言っておられます。  ぜひこの家庭での取り組み、また森林での取り組みなどを進め、33%からできれば100%を目指してほしい。改めて2030年までの目標をお尋ねします。これが質問の4です。 ○議長(牧下恭之君) 髙岡市長。 ○市長(髙岡利治君) 議員2回目の御質問にお答えします。  まず1点目が、今後、人口減少に歯止めをかけるために、一番重要視することは何かということです。  人口減少につきましては、本市の最重要課題であると考えており、人口の増減には、出生や死亡による自然増減と、転入転出による社会増減があります。  自然減への対応につきましては、安心して子どもを産み育てることのできる環境の整備、高齢者の方が、健康で生き生きと長生きできる取り組みなど、引き続き行ってまいります。  また、社会減への対応につきましては、先日、小路議員の御質問にもお答えしました、選ばれる水俣市などのビジョンの実現に向け、本市が持つ豊かな自然と、デジタル技術を組み合わせることで、市外からの移住者や企業を呼び込むとともに、仕事や生活の便利さを求め、市外に引っ越してしまう人を減らすための取り組みが必要であると考えます。  人口減少の要因は、さまざまな問題が複雑に絡み合っておりますので、今申し上げました取り組みを複合的に実施していく必要があると考えております。  2点目の課題解決に向けた施策は何かということでございます。  市の抱える課題解決に向けた施策につきましては、人口減少、そして高齢化という新たな環境への適応、成長と分配の好循環の実現、デジタル化等の新技術の活用の3つの観点からなる施策を言い、具体的な事業につきましては、現在、令和4年度の当初予算編成作業の中で検討を行っているところです。  3点目の森林経営計画を進めていってほしいと、いく必要があるのではないかということで、どういうふうにするんだということですけども、先ほどの答弁でも申し上げましたように、木材価格の変動等、また事業環境の変化などで、森林所有者の意向などの変化で、この増減を繰り返していくことが今後も考えられます。こういったことも加味しながら、引き続き既存の補助事業などを活用して、この森林経営計画の作成が促進されるように助言を行い、また、目標を達成できるよう取り組んでいきたいと考えております。  最後、4点目の温室効果ガスの削減、排出量、2030年度の削減目標をどの程度考えているか、どこに置いているかということでございます。  現在、本市における2030年度の温室効果ガス排出量の削減目標は、2005年度比で40%削減としております。  以上です。 ○議長(牧下恭之君) 藤本壽子議員。 ○(藤本壽子君) 答弁をいただきましたので、3回目の質問をいたします。  人口減少を食い留めるのは、本当に簡単ではありません。しかしながら、人口が減少することによる税収の減少、あらゆる職種での影響があります。いつも行く保育園では、とにかく若い世代が残ってほしい、また、増加する施策を打ってほしいということをおっしゃられます。  市長は、地場産業の発展を言われていますけれども、地場企業の撤退を食い止めること、または、国に対し地域振興のためには、あらゆる施策に協力するよう要望する必要があると思っています。  さて、私は具体的なことで提案をしたいと思うんですけれども、先日、上勝町に行き、ここは人口の社会増があるということを聞きました。葉っぱを売るいろどり事業に、多くの若者が研修に入ってインターンシップを設けています。  水俣ですと、世界に発信できる環境教育があると思っています。水俣の教訓を学びながら、私は、海、山の生産者とともに働き、水俣を丸ごと感じてもらう、そのようなことからインターンシップを始めていただく、そんなことの入り口にならないかというふうに思っています。  また、実際に、生活学校というのが30年前に開催されましたが、その中で、銀行員や電気屋さん、新聞記者を辞めてまで水俣においでになり、そしてここに移住をし、有機農業を始めた方もおられました。  そして、もう1つあります。水俣病のことを切り口にしてほしいということと、早急に住宅のニーズに応えてほしいのです。市内には、同じ市営住宅で、同じ時期にできて供用していないものもございます。入居したいけどもできないという人が1年余りありました。そのような状況がありますので、現在使っていないものに手を入れ、とにかく移住したいという人に早急な対応をしてほしいと思いますが、いかがでしょうか。これが質問の1番です。  財政問題では、10%減の予算要求基準というのは、私は納得ができないところがあるんですけれども、最後に、先ほどありましたけども、成長と分配の好循環とは、具体的にどのようなことなのかということをお聞きしたいと思います。これが質問の2番目です。  さらに、温室効果ガス削減の目標ですが、40%というのは、水俣ができる現実的指標で、仕方のないところなのかなというふうにも思いますが、ここで改めて、土の中に炭素を取り込む微生物の力ということでは、森林総合研究所がこのように説明をしています。  日本全国の土壌中に蓄えられている、およその炭素量を試算してみると、その量は54億トンにもなります。我が国の森林の樹木中に蓄えられている炭素が11億トンほどですから、我が国の森林の土壌中には、実に樹木中の約5倍もの炭素がたまっています。我が国で、1年間に排出される二酸化炭素は、炭素として3億2,000万トンほどなので、その16年分の排出量に、あるいは、全世界で1年間に、化石燃料消費で消費される二酸化炭素の量にほぼ匹敵する。森林の土壌は、樹木の生育を支えるだけではなく、膨大な量の二酸化炭素を貯蓄するとあります。水俣市もここにぜひ目をつけてほしいのです。  そしてまた、喫緊の課題としては、焼却するとCO2が排出されます。水俣市のリサイクル率は40%であります。まだまだCO2削減が可能と思いますが、今後の取り組みの強化をお願いしたいと思います。  以上、質問は3点いたしました。 ○議長(牧下恭之君) 髙岡市長。 ○市長(髙岡利治君) 議員3回目の御質問にお答えします。  まず1点目が、若者の定住を促進するためのインターンシップ活用とか、公営住宅の入居、そういった、要するに希望者が増えるような取り組みはできないかということでございました。  人口減少の観点におきましても、若者や子育て世代が水俣に増えることは大変重要と考えております。そのため、先日の小路議員からの御質問でもお答えしましたとおり、若者や子育て世代に水俣に来てもらい、住み続けていただくための新たな支援策を実施できるよう、現在、検討をしているところです。  2点目の成長と分配の好循環の実現とは、どういうことかという御質問です。  成長と分配の好循環の実現の具体的な施策につきましては、さまざまなことが考えられますけれども、一例をあげますと、これまで若い世代が、就職のために熊本に引っ越して働き、その給料を熊本市内で消費することで、熊本市の成長に寄与していたものを、九州新幹線や南九州西回り自動車道の整備等により、水俣に住みながら熊本市で働き、その給料を水俣市内で消費するようになれば、水俣市内の事業者の売り上げになり、水俣市の成長につながる循環が生まれます。令和4年度当初予算におきまして、このような観点を取り入れた事業を検討しているところです。  3点目が、焼却ごみの削減等によって、温室効果ガスの削減に大きく寄与すると考えるがどうかと、そういった取り組みをしないのかという御質問でございました。  環境省のデータによりますと、廃棄物分野の温室効果ガス排出量は、我が国の総排出量の3%ということですので、ごみの減量だけで、温室効果ガス排出量を大きく削減することはできないと考えております。  ただし、水俣芦北広域行政事務組合、クリーンセンターで処理している可燃ごみの中には、リサイクルが可能な紙類等の資源ごみが混入をしている場合もありますので、可燃ごみの量を削減する取り組みとして、今後も引き続き市民の皆様に、分別の徹底の御協力をお願いしてまいりたいと考えております。  以上です。 ○議長(牧下恭之君) 次に、水俣市の保安林に建設予定の風力発電所計画について答弁を求めます。  本田産業建設部長。   (産業建設部長 本田聖治君登壇) ○産業建設部長(本田聖治君) 次に、水俣市の保安林に建設予定の風力発電所計画について順次お答えします。  まず、水俣市の山林のうち、保安林はどれくらいあるのかとの御質問にお答えします。  熊本県林業統計要覧によりますと、令和2年3月現在の水俣市内にある森林の面積は約1万2,129ヘクタールで、そのうち保安林の面積は約2,329ヘクタールとなっております。  次に、保安林の管理は、どこが行っているのかとの御質問にお答えします。  保安林の管理については、森林所有者が行っております。  次に、「保安林制度」というのは、どのようなものかとの御質問にお答えします。  保安林制度は、水源の涵養、災害の防備、生活環境の保全の場の提供などの公共目的を達成するために、特にこれらの機能を発揮する必要がある森林を保安林として指定し、流木の伐採、土地の形質変更行為などの規制により、その森林の適切な保全と森林施業を確保するための制度です。  次に、水俣市に計画予定の風力発電所は、保安林に建設される計画であるが、その「解除」の権限はどこにあるのか、との御質問にお答えします。  風力発電の建設が計画されている対象区域については、現時点で具体的な場所が特定されておらず、保安林に指定されているかどうか明確になっておりませんが、計画区域が保安林にかかっていると推測されます。  保安林の解除については、森林法第26条により、国有林における全ての保安林及び民有林の中の水源涵養保安林、土砂流出防備保安林、土砂崩壊防備保安林は農林水産大臣が、それ以外の保安林は熊本県知事が解除の権限者となっております。  なお、保安林の解除に関する事務手続は、申請者が熊本県を通して行っていくことになります。 ○議長(牧下恭之君) 藤本壽子議員。 ○(藤本壽子君) 2回目の質問をいたします。  保安林制度の現在までの歴史を見ると、日本の森林の49%が保安林であり、そのうちの約9割が国有林であります。そして、うち7割が水源涵養保安林です。その役目は、水源の涵養、土砂流出の防備、土砂崩壊の防備、風雪・水害・潮害・干害・雪害・雪崩・落石の防止、貴重な生物の生息地ともなっています。また、近年は、地球温暖化防止という大きな役目を持つ重要なものとなっています。  そこで、1つ目の質問です。水俣市としては、市民の公共の有益性からも、水俣市の山間地に有する保安林を守る必要があると思うが、基本的な考えはいかがでしょうか。  次に、保安林の管理を行っているのは、山を持っている人だというような回答でしたけれども、九州森林管理局、人吉にもございます。そこに参りました。話を聞いてきました。管理局は、水源の管理のため植えつけ、伐採をする。被災した場合の林道の復元、国有林の貸し付け、シイタケの素材などです。それから、市町村道を国有林につくる場合には申請をしてもらう。この道の管理は市町村が行う。さらに、そのようなことを聞いた後、再生可能エネルギーなどの建設のための解除について、基本的に農林水産大臣であるが、熊本県の許可、意見が大きいと聞きました。また、重要なことは、その解除の許可に、隣接した地域の人々の意見、また、市町村の意見もあると。そういうふうにお聞きしました。  そこで、お尋ねをいたします。2番目の質問です。  水俣市民への説明会が延期になりました。17日ということだったと思います。ジャパン・リニューアブル・エナジー社、大関山風力発電への環境影響評価方法書では、市長意見として、保安林に関することではどのような意見を提出していますか。これが質問の2です。  また、その他の2社についても、市長意見ではどのように述べておられますか。これが質問の3番目です。  説明をいたしますと、ジャパン・リニューアブル・エナジーですね。これは、芦北町、球磨村の境界尾根約6キロメートルで、ほとんどが保安林です。肥薩ウインドファームが、出水から17キロメートルですけれども、大部分が国有林ですが、一部県有林と民有林もあります。3つ目の出水水俣ウインドファームは、延長距離が6キロメートルで、ほぼ国有林になります。そして、水源涵養保安林でもあります。このように、ほぼ保安林に3社の風力発電所が建設されるということになります。  改めて、市長にお尋ねしたいのですが、九州管理局によると、既に、一部の業者より計画の大まかな説明を受けたということですけれども、水俣市としては、保安林に建設されることで、九州森林管理局の方に、保安林の管理、その意味のことなど、お話をお願いしたい、水俣に来てお話をしていただきたいというふうに申し上げて、市民とともに帰ってまいりましたけれども、市としては、このような機会を市民とともに持つ考えはないか。また、御参加いただけないかということを質問の4番にしたいと思います。 ○議長(牧下恭之君) 本田産業建設部長。 ○産業建設部長(本枝聖治君) 藤本議員の2回目の御質問についてお答えします。  全部で4つございましたけども、最後は、市長ということでよろしかったでしょうか。  それでは、私から。  まず、市として、基本的に、保安林を守る必要があると思うかとの御質問にお答えさせていただきます。  先ほどの答弁でお答えしましたとおり、原則、保安林は、水源の涵養、災害の防備、生活環境の保全の場の提供などの公共目的を達成するための森林であり、守っていくことは重要であると認識しております。  しかし、保安林解除の権限者である農林水産大臣や熊本県知事が、保安林の指定理由が消滅した場合や、公益上の理由により解除の必要があると判断した場合は、解除することも考えられますので、市といたしましては、個別に協議していく必要があると考えております。  それから2つ目ですけども、次に、風力発電会社ジャパン・リニューアブル・エナジー株式会社への環境影響評価方法書では、保安林に関する市長意見として、どのような意見を提出したのかとの御質問にお答えします。  大関山風力発電事業に係る環境影響評価方法書の中で、市といたしましては、風力発電の建設計画区域内に水源涵養保安林があるのにもかかわらず、森林消失による水源への影響について調査項目としてあがっていなかったため、これを加えるよう意見を提出したところでございます。  それから3点目です。次に、ほかの2社への保安林に関する市長意見で異なることはないかとの御質問にお答えします。  基本的に、大関山風力発電事業と同様の意見を提出しております。
    ○議長(牧下恭之君) 髙岡市長。 ○市長(髙岡利治君) 議員2回目の4点目ですけれども、保安林の勉強会、こういったものの開催がされれば、市として参加するつもりはないかという御質問でございました。  保安林の解除の手法等につきましては、許可権者であります農林水産大臣や熊本県知事からの情報をいただいております。そのほか、保安林の問題点等についても、個別に協議をしながら確認をしていくこともできますので、現在のところ、勉強会への参加の必要性は感じてはおりませんけれども、必要に応じて検討してまいりたいと思っております。  以上です。 ○議長(牧下恭之君) 藤本壽子議員。 ○(藤本壽子君) 3回目の質問をいたします。  大関山風力発電事業環境影響評価方法書に関する市長意見では、保安林における水源への影響ということで、このように意見を出しておられます。  保安林の下には、鶴水源、寒川水源、寺床水源の3つの水道水源が存在する。また、事業実施区域森林自然度は5から9と高く、大関水源、寒川水源の名水と名高い水源は、自然度の高い森林に涵養されている。さらに、棚田百選にも選ばれた久木野地区の水田農業用水にも影響する。風車のヤード、資材運搬道、保守作業場の建設のため、大規模な森林消失は免れない。湧水量、水質への影響に対する保全措置を望むとあります。  この的確な意見を業者に対し示しておられます。これは全て、保安林に建てられるという前提であり、業者もそのように認めて、固定資産税の具体的な話も伺いました。  保安林が、いかに市民にとって大切なものか。私たちは、問い直さなければなりません。市長には、解除について明確な姿勢で臨んでいただきたいと思います。  さて、最後になりますが、全国各地で大型風力発電所の計画が進み、それぞれの地域で、山間地を守れるのか、生活基盤を守れるかという住民の動きがあります。その1つに、佐賀県の唐津市の七山に計画された大型風力発電があります。保安林の解除が要件に合致していないと、県が解除は難しいという判断をいたしました。その内容は、解除する場合には、県の審査を得る必要がありますが、この内容は、要件となる市の総合計画などの土地利用計画に開発が含まれていないということです。  水俣市の平成16年にできた水俣都市計画区域マスタープランには、水俣市の大半を占める森林地域を水源の森と位置づけ、その保全育成を図るとあります。この水源の森から海までの水循環を支える自然環境、生態系の環境ですね、保全に努めるとあります。少なくとも、土地利用が公的な土地利用計画に基づいていないという、唐津市のこの計画と同一のことが水俣も言えると思うのですが、市の見解はいかがでしょうか。これが質問の1番です。  また、保安林解除を心配する市民からは、年末に、5,000人以上の署名とともに要望書を提出されると聞いております。保安林解除については、唐津市のような事例も踏まえ、水俣市民の命の水を守る、災害を防ぐためにも慎重な態度で臨んでほしいと思いますが、市長の見解を再度お聞きしたいと思います。  以上です。 ○議長(牧下恭之君) 本田産業建設部長。 ○産業建設部長(本田聖治君) 藤本議員の3回目の御質問のうち、1つ目の御質問にお答えします。  土地利用計画が、公的な土地利用計画に基づいていないという唐津市の計画と同一のことが言えると思うが、市はどのような見解かとの御質問にお答えします。  平成16年度に熊本県が策定した水俣市都市計画区域マスタープランをはじめ、その他の市の総合計画等には、風力発電施設に関する土地利用計画は定めておりません。  御質問の唐津市の保安林の場合、市有林であると伺っておりますが、本市の場合、想定される保安林が、国または熊本県の所有等となっておりますので、唐津市と同一の見解になるかどうか、現時点ではわからないのが現状です。  具体的な風力発電施設の事業計画を精査した上で、保安林解除の許可権者に確認してまいりたいと思います。 ○議長(牧下恭之君) 髙岡市長。 ○市長(髙岡利治君) 議員3回目の御質問でございました。  保安林の解除には慎重な態度で臨んでほしいと思うが、どうかという御質問でございます。  風力発電施設の具体的な建設場所が、現在決まっておらず、保安林に指定されているかどうか明確になっていない中で、仮に保安林であった場合に、解除できるかといった仮説のお話にお答えするのは、現状では難しいと考えております。  なお、市としましては、具体的な事業計画を精査し、総合的に判断をしていきたいと考えております。  以上です。 ○議長(牧下恭之君) 次に、水俣市のゼロ・ウェイストのまちづくりについて答弁を求めます。  高三潴福祉環境部長。   (福祉環境部長 高三潴晋君登壇) ○福祉環境部長(高三潴 晋君) 次に、水俣市のゼロ・ウェイストのまちづくりについて順次お答えをします。  まず、ゼロ・ウェイスト宣言は、どのような経緯でいつ行われたのかとの御質問にお答えします。  平成19年に本市主催で開催したごみ減量市民フォーラムにおいて、本市の産業廃棄物最終処理場問題から、安易にごみを燃やさない、埋め立てない、ゼロ・ウェイストの考え方をベースにした社会のあり方を、水俣から全国に発信すべきとの提案がなされました。  翌年の平成20年に、ゼロ・ウェイスト円卓会議が設立され、会議の中でゼロ・ウェイスト宣言に向けた学習会などが重ねられました。  そして平成21年に、本市主催で開催をした環境モデル都市フェスタにおいて、ゼロ・ウェイストのまちづくり水俣宣言を行っております。  次に、ゼロ・ウェイスト宣言は、水俣にとってどのように有益であるかとの御質問にお答えをします。  本市は、平成5年から、ごみの高度分別等に取り組んでまいりましたが、ゼロ・ウェイスト宣言により、ごみの高度分別を初めとした環境への取り組みの重要性が再認識され、マイバックの推進、キエーロの導入、もったいないボックスなどの取り組みにつながっていると考えております。  次に、水俣市のリサイクル率は、どのくらいあるかとの御質問にお答えします。  本市のリサイクル率は、令和2年度実績で37.0%です。参考までに申し上げますと、令和元年度実績の全国平均は19.6%。熊本県平均は20.7%となっており、本市のリサイクル率は高い水準となっております。  次に、他自治体でゼロ・ウェイスト宣言をしているところはあるかとの御質問にお答えをします。  宣言を行った順番に申し上げますと、徳島県上勝町、福岡県大木町、奈良県斑鳩町、福岡県みやま市、以上の4つの自治体がございます。 ○議長(牧下恭之君) 藤本壽子議員。 ○(藤本壽子君) 2回目の質問をいたします。  水俣市がゼロ・ウェイスト宣言をした日のことをはっきり覚えています。婦人会のごみ減量女性会議のメンバーが、その理念を目指すべき姿について読みあげられました。  1992年に環境モデル都市宣言をしており、全国でも特化したまちとして注目を集めていました。そして、市民も毎月のように、資源ごみの収集に併せ、分別に力を入れてまいりました。  しかしながら、答弁をいただいたリサイクル率について、同じくごみゼロ宣言をした上勝町や大木町と比較し差がついております。上勝町は、先日視察に行きましたが、81%。大木町は64%ということです。この違いについて、どのように捉えておられますか。まず、これが質問の1番です。  2番目ですが、ゼロ・ウェイストのまちづくりというのは、根幹に循環型のまちづくりというのが理念にあると思います。同じゼロ・ウェイスト宣言をした町、福岡県の大木町は、まさに、循環型の取り組みを町の政策のメインとして取り組んでいます。  町内にある循環プラザでは、28種類のごみ分別をわかりやすく紹介し、そこに併設された大木循環センターには、収集された生ごみが集められ、町内から運ばれたふん尿などとともに発酵させ液肥となる。それは、発電機の燃料にもなる。発生するバイオガスを使うことで省エネにもなっています。さらに、液肥で作った肥料で作物ができるわけですが、併設された道の駅おおきで販売されています。そしてまた、私たち女性が一番うれしかったのは、年間多くの視察者があり、食材にこだわったレストランがありまして、いつも、このレストランは、町内外の人でいっぱいという状況でした。  ここで質問をします。細かい分別の行方ということでお聞きしたいのですが、まず、生ごみからできた堆肥については、市民にどのような形で還元されているのでしょうか。これが質問の2です。  また、家庭から出た廃油。以前は、バイオディーゼル燃料として、クリーンセンターのフォークリフトに使われたりしていましたが、現在は、久木野の棚田のあかりにしようということであります。それとともに、環境に負荷のない石けんについては、市内の住民にどのように還元されているのでしょうか。そのことを質問の3番目にお聞きしたいと思います。  次に、11月8日に、無限21会派で、徳島の上勝町に視察に行きました。取り組みが進んでいると感心したのは、リサイクル率が81%、13種類45分別です。あとの20%は、発生源の企業にお願いするしかないということで、企業と提携して、企業のモデル地域となり、発生源からの模索をしてもらう。また、実際に、いろいろな企業と提携をして、埋め立てるしかなかった品物を、子どものおもちゃなどによみがえらせておられました。また、ごみ収集場所を含めたゼロ・ウェイストセンターには、町内の不用品を集めた、くるくるショップというものがありました。まるで、高級品を扱うようなお店に見えました。  大木町にもありますが、水俣市は、このような取り組みができないかということを質問の4番目にいたします。  以上です。 ○議長(牧下恭之君) 高三潴福祉環境部長。 ○福祉環境部長(高三潴 晋君) 藤本議員から4つ御質問を頂戴いたしました。順次、答弁をさせていただきます。  まず最初に、ゼロ・ウェイスト宣言、上勝町あるいは大木町のリサイクル率と比べて、本市水俣市のリサイクル率の差についてお尋ねがございました。  他の自治体のリサイクルについて、分別の種類や、可燃ごみのペレット化などの処理方法により大きな差が生じますので、一概に数字のみでは判断できないと考えております。  しかしながら、可燃ごみの中に、資源化できるごみが混入している場合もありますので、今後も分別の徹底を市民の皆様にお願いしてまいります。  2つ目でございます。生ごみから作った堆肥、市民にどのように還元をされているかというところでございます。本市は、生ごみの処理及び堆肥化を業者に業務委託しており、当該業者により堆肥化されて、再び市民の下に還元されている流れが確立されております。  3つ目は、石けんについて、市民にどのように還元されているかという御質問でございました。  本市は、再商品化を目的とした廃食油の販売契約を業者と結んでおり、当該業者により、石けんとして再び市民の下に還元される流れが確立されております。  最後、4点目でございます。上勝町にある、くるくるショップ。大木町にも同様のものがあるということで、水俣にもそのような類似のもの、あるいは場所を検討できないかという御質問でございました。  本市では、平成19年度から、物の譲りたいと、もらいたいを情報交換し、譲渡してつなげる、もったいないボックス事業を実施してきましたが、近年は、利用者の減少が課題となっています。  そこで、利用者のニーズに対応し、リユース活動を促進するため、令和3年3月30日に、不用品等を扱う情報サイト、ジモティーを運営する株式会社ジモティーと、リユースに関する協定を締結しました。  この協定に基づき、リユース活動の促進に向けた啓発活動に取り組むとともに、インターネット利用が難しい市民の方に代わって、市がジモティーに物品を掲載をするサポート体制を整え、現在、運用をしております。 ○議長(牧下恭之君) 藤本壽子議員。 ○(藤本壽子君) 3回目の質問をします。  水俣市のリサイクル率は、県内でも10番目です。平均より上であるということは言えると思いますが、ゼロ・ウェイスト宣言をした町ということからいって、これでよいのかと思います。  熊本県の一番は、高森町でございますが、90%ぐらいあるということでした。生活環境課の担当の方にお話を伺いましたら、やはり、木材を60センチの大きさにそろえ、持ち込み、広域の処理機械により固形燃料にする。また、紙おむつもリサイクルし、固形燃料としているということでありました。  以前からずっと私は提案しているのですけれども、この紙おむつのリサイクルですね。今、鹿児島の大崎町もやっと始めたらしいんですけれども、これについてきちっと検討していただけないかというふうに思います。これが質問の1です。  廃食油については、大木町では、水石けんを市役所などの公共施設に置いているということをお聞きしました。また、生ごみからできた堆肥は、JAのタマネギなどにも使われているということですね。そして、このことを、ぜひ、宣伝をしてはどうかと思うんです。市民から出た生ごみがタマネギを作り、それでおいしい料理ができる。循環型の仕組みがですね、これを、私たち水俣は売りにしなければならない。環境の町の仕組みとして、このことをきちんと取り組むということが大事だというふうに私は思っております。  今、ちょっと、市民のほうも、いろいろと、ごみの収集に当たって、分別に当たって、いろんなことを、私のほうにも意見を言われるんですけれども、少しマンネリ化しているところがあるのかなというふうな感じも受けますので、先日、ごみ減量女性連絡会議でも提案したんですけれども、リサイクルの担当の方だけではなくて、市民が自由に1回発言をして、出し合ってみたらどうだろうかと。そして、そこからまたやっていこうよという雰囲気になること、それが大事なんじゃないかなというふうに思いまして、市民大討論会をしていただけないかということを質問の2番にしたいと思います。  質問はそれだけですけれども、水俣市は、環境モデル都市宣言をして、そして、ごみゼロのまちを目指し、歩みを進めてきました。水俣だからこそ、環境に特化したまち、本物の循環型の地域をつくる必要があります。水俣だからこそ、高いハードルを越える必要があります。水俣病に対する地域への貢献ということでは、国にもこの本物の循環型水俣をつくるために力を貸してもらう必要があります。今からが、また水俣の始まりのときと思います。地球温暖化を回避するため、水俣が先頭に立つ意気込みで、取り組みをきちんと強化していただきたいと思います。  質問は2ついたしました。以上です。 ○議長(牧下恭之君) 高三潴福祉環境部長。 ○福祉環境部長(高三潴 晋君) 藤本議員、3回目の御質問、2ついただきました。  1つは、紙おむつのリサイクルの検討を本格的にというふうなことでございました。  紙おむつは、毎日排出されるごみであり、可燃ごみと同程度の頻度で回収する必要があり、保管場所、収集運搬の経費増加や、臭いや感染リスクなどの課題も多く、現在のところ考えておりません。  2つ目でございます。市民の大討論会というふうなことでございました。ごみ分別は、継続して根気強く取り組まなければなりません。今年4月に、各地域の資源ごみステーションのリサイクル推進委員に参集いただき、講習会を開催しております。この講習会において、市民が前向きにごみ分別に取り組むための工夫などを話し合っているところですので、新たに討論会等の場を設ける必要はないと考えております。 ○議長(牧下恭之君) 以上で、藤本壽子議員の質問は終わりました。  これで本日の一般質問の日程を終わり、今期定例会の一般質問を終結します。  この際、15分間休憩します。                                   午前11時40分 休憩                                   ─────────                                   午前11時51分 開議 ○議長(牧下恭之君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 ◎日程第2 議案の訂正について(議第92号 みなまた木のおもちゃ館きららの設置等に関する条例の制定について) ○議長(牧下恭之君) 日程第2、議案の訂正についてを議題とします。         ────────────────────────── ○議長(牧下恭之君) 去る11月25日、市長から提案された議第92号みなまた木のおもちゃ館きららの設置等に関する条例の制定についてを訂正したいとの申し出がありました。  訂正理由の説明を求めます。  本田産業建設部長。   (産業建設部長 本田聖治君登壇) ○産業建設部長(本田聖治君) 議案の訂正について申しあげます。誠に申し訳ございません。  先に提案しました「議第92号みなまた木のおもちゃ館きららの設置等に関する条例の制定について」の中で、訂正すべき箇所がありましたので、お手元にお配りしております訂正表のとおり訂正していただきますようお願い申し上げます。  訂正の理由といたしましては、訂正前の表現では、こども1人と保護者1人の入館料が基本となっており、「こどもが一緒でなければ大人は入館できない」と来館者が受け止めてしまうことが考えられますので、そのような誤解が生じないように、入館料を分かりやすく、明確にするものでございます。  以上、御承認くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。  以上です。 ○議長(牧下恭之君) ただいま議題となっております議第92号の訂正については、これを承認することに御異議ありませんか。
      (「異議なし」と言う者あり) ○議長(牧下恭之君) 異議なしと認めます。  したがって、議第92号の訂正については、これを承認することに決定しました。  これから提出議案の質疑に入ります。         ────────────────────────── ◎日程第3 議第90号 専決処分の報告及び承認について             専第11号 令和3年度水俣市一般会計補正予算(第9号) ○議長(牧下恭之君) 日程第3、議第90号専決処分の報告及び承認についてを議題とします。  本件について質疑はありませんか。   (「なし」と言う者あり) ○議長(牧下恭之君) 質疑なしと認めます。         ────────────────────────── ◎日程第4 議第91号 Shop&Cafeミナマータの設置等に関する条例の制定について ○議長(牧下恭之君) 日程第4、議第91号Shop&Cafeミナマータの設置等に関する条例の制定についてを議題とします。  本件について質疑はありませんか。   (「なし」と言う者あり) ○議長(牧下恭之君) 質疑なしと認めます。         ────────────────────────── ◎日程第5 議第92号 みなまた木のおもちゃ館きららの設置等に関する条例の制定について ○議長(牧下恭之君) 日程第5、議第92号みなまた木のおもちゃ館きららの設置等に関する条例の制定についてを議題とします。  本件について質疑はありませんか。   (「なし」と言う者あり) ○議長(牧下恭之君) 質疑なしと認めます。         ────────────────────────── ◎日程第6 議第93号 水俣市国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定について ○議長(牧下恭之君) 日程第6、議第93号水俣市国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定についてを議題とします。  本件について質疑はありませんか。   (「なし」と言う者あり) ○議長(牧下恭之君) 質疑なしと認めます。         ────────────────────────── ◎日程第7 議第94号 水俣市国民健康保険事業財政調整基金の設置、管理及び処分に関する条例の一部を改正する条例の制定について ○議長(牧下恭之君) 日程第7、議第94号水俣市国民健康保険事業財政調整基金の設置、管理及び処分に関する条例の一部を改正する条例の制定についてを議題とします。  本件について質疑はありませんか。   (「なし」と言う者あり) ○議長(牧下恭之君) 質疑なしと認めます。         ────────────────────────── ◎日程第8 議第95号 水俣市税条例の一部を改正する条例の制定について ○議長(牧下恭之君) 日程第8、議第95号水俣市税条例の一部を改正する条例の制定についてを議題とします。  本件について質疑はありませんか。   (「なし」と言う者あり) ○議長(牧下恭之君) 質疑なしと認めます。         ────────────────────────── ◎日程第9 議第96号 水俣市手数料条例の一部を改正する条例の制定について ○議長(牧下恭之君) 日程第9、議第96号水俣市手数料条例の一部を改正する条例の制定についてを議題とします。  本件について質疑はありませんか。   (「なし」と言う者あり) ○議長(牧下恭之君) 質疑なしと認めます。         ────────────────────────── ◎日程第10 議第97号 水俣市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定について ○議長(牧下恭之君) 日程第10、議第97号水俣市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定についてを議題とします。  本件について質疑はありませんか。   (「なし」と言う者あり) ○議長(牧下恭之君) 質疑なしと認めます。         ────────────────────────── ◎日程第11 議第98号 水俣市企業立地条例の一部を改正する条例の制定について ○議長(牧下恭之君) 日程第11、議第98号水俣市企業立地条例の一部を改正する条例の制定についてを議題とします。  本件について質疑はありませんか。   (「なし」と言う者あり) ○議長(牧下恭之君) 質疑なしと認めます。         ────────────────────────── ◎日程第12 議第99号 水俣市湯の鶴温泉保健センターの設置等に関する条例の一部を改正する条例の制定について ○議長(牧下恭之君) 日程第12、議第99号水俣市湯の鶴温泉保健センターの設置等に関する条例の一部を改正する条例の制定についてを議題とします。  本件について質疑はありませんか。   (「なし」と言う者あり) ○議長(牧下恭之君) 質疑なしと認めます。         ────────────────────────── ◎日程第13 議第100号 水俣市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業並びに特定子ども・子育て支援施設等の運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について ○議長(牧下恭之君) 日程第13、議第100号水俣市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業並びに特定子ども・子育て支援施設等の運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定についてを議題とします。  本件について質疑はありませんか。   (「なし」と言う者あり) ○議長(牧下恭之君) 質疑なしと認めます。         ────────────────────────── ◎日程第14 議第101号 令和3年度水俣市一般会計補正予算(第10号) ○議長(牧下恭之君) 日程第14、議第101号令和3年度水俣市一般会計補正予算第10号を議題とします。  本件について質疑はありませんか。   (「なし」と言う者あり)
    ○議長(牧下恭之君) 質疑なしと認めます。         ────────────────────────── ◎日程第15 議第102号 令和3年度水俣市国民健康保険事業特別会計補正予算(第3号) ○議長(牧下恭之君) 日程第15、議第102号令和3年度水俣市国民健康保険事業特別会計補正予算第3号を議題とします。  本件について質疑はありませんか。   (「なし」と言う者あり) ○議長(牧下恭之君) 質疑なしと認めます。         ────────────────────────── ◎日程第16 議第103号 令和3年度水俣市後期高齢者医療特別会計補正予算(第2号) ○議長(牧下恭之君) 日程第16、議第103号令和3年度水俣市後期高齢者医療特別会計補正予算第2号を議題とします。  本件について質疑はありませんか。   (「なし」と言う者あり) ○議長(牧下恭之君) 質疑なしと認めます。         ────────────────────────── ◎日程第17 議第104号 令和3年度水俣市介護保険特別会計補正予算(第3号) ○議長(牧下恭之君) 日程第17、議第104号令和3年度水俣市介護保険特別会計補正予算第3号を議題とします。  本件について質疑はありませんか。   (「なし」と言う者あり) ○議長(牧下恭之君) 質疑なしと認めます。         ────────────────────────── ◎日程第18 議第105号 令和3年度水俣市病院事業会計補正予算(第2号) ○議長(牧下恭之君) 日程第18、議第105号令和3年度水俣市病院事業会計補正予算第2号を議題とします。  本件について質疑はありませんか。   (「なし」と言う者あり) ○議長(牧下恭之君) 質疑なしと認めます。         ────────────────────────── ◎日程第19 議第107号 令和3年度水俣市一般会計補正予算(第11号)  日程第20 議第108号 工事請負契約の締結について ○議長(牧下恭之君) 日程第19、議第107号令和3年度水俣市一般会計補正予算第11号及び日程第20、議第108号工事請負契約の締結について、以上2件を一括して議題とします。         ────────────────────────── ○議長(牧下恭之君) 提案理由の説明を求めます。  髙岡市長。   (市長 髙岡利治君登壇) ○市長(髙岡利治君) 本定例市議会に追加提案いたしました議案につきまして、順次、提案理由を御説明申し上げます。  まず、議第107号令和3年度水俣市一般会計補正予算第11号について申し上げます。  今回の補正は、歳入歳出それぞれ1億6,977万4,000円を増額し、補正後の予算総額を、歳入歳出それぞれ185億2,281万6,000円とするものであります。  補正の内容といたしましては、第3款民生費に、子育て世帯への臨時特別給付金支給事業を計上いたしております。  なお、財源といたしましては、第14款国庫支出金をもって調整いたしております。  次に、議第108号工事請負契約の締結について申し上げます。  本案は、水俣市新庁舎建設工事(第2期工事)請負契約の締結について、水俣市議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例第2条の規定により、本案のように提案するものであります。  令和3年11月25日に条件付一般競争入札を実施し、契約金額1億9,030万円で徳南・上野特定建設工事共同企業体と工事請負の仮契約を締結いたしております。  以上、本定例市議会に追加提案いたしました議第107号及び議第108号について、順次、提案理由を御説明申し上げましたが、慎重審議を賜り、速やかに御可決くださいますようよろしくお願い申し上げます。 ○議長(牧下恭之君) 提案理由の説明は終わりました。  この際、提出議案調査のためしばらく休憩します。                                   午後0時0分 休憩                                   ─────────                                   午後0時0分 開議 ○議長(牧下恭之君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  これから、先ほど市長から提案理由の説明がありました議案の質疑に入ります。  議第107号令和3年度水俣市一般会計補正予算第11号及び議第108号工事請負契約の締結について質疑はありませんか。   (「なし」と言う者あり) ○議長(牧下恭之君) 質疑なしと認め、これで質疑を終わります。  ここまで質疑を終わりました議第90号から議第105号までと、議第107号及び議第108号の議案18件は、議席に配付の議事日程記載のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託します。         ────────────────────────── ○議長(牧下恭之君) 以上で本日の日程は全部終了しました。  次の本会議は、16日午前10時から開き、議案の採決を行います。  討論の通告は、15日正午までに通告願います。  本日はこれで散会します。                                   午後0時1分 散会...