静岡市議会 > 2022-11-14 >
令和4年 まちづくり拠点調査特別委員会 本文 2022-11-14
令和4年 まちづくり拠点調査特別委員会 名簿 2022-11-14

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  1. 静岡市議会 2022-11-14
    令和4年 まちづくり拠点調査特別委員会 本文 2022-11-14


    取得元: 静岡市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-18
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1                 午前9時30分開議 ◯宮城委員長 ただいまから、まちづくり拠点調査特別委員会を開会します。      ────────────────────────────── 2 ◯宮城委員長 お手元に配付しました会議順序1、本日は、駿河湾スマートオーシャン構想について、深澤陽一衆議院議員をお迎えして講話をいただきます。  前回、11月9日に開催しました特別委員会海洋文化都市統括監からは、清水港長期構想清水みなまちづくりグランドデザインなど、産学官が連携した海洋研究拠点形成を目指す貝島地区ビジョンなどを県も市も共有しているという御説明をいただいたところです。  本日は、静岡選出の自由民主党の国会議員で構成される駿河湾スマートオーシャン議員連盟事務局長深澤陽一衆議院議員駿河湾スマートオーシャン構想について講話をいただきます。国の動きを注視して市と共に情報を共有する機会にしたいと思います。  それでは、深澤陽一衆議院議員、よろしくお願いいたします。      ──────────────────────────────             〔深澤衆議院議員演壇へ移動〕 3 ◯深澤衆議院議員 改めまして、皆さん、おはようございます。  本日はこのような貴重な機会をいただきまして、また御指名をいただきまして本当にありがとうございます。宮城委員長をはじめ多くの委員皆さんの少しでもお役に立てるように、心を込めて講演をしていきたいと思っております。  また、宮城委員長から御説明がありましたように、杉山統括監のほうからも若干このテーマについては触れていただいたというふうに私も認識をしておりますので、重なる部分は若干あると思いますけども、その点は御容赦いただきたいと思います。  冒頭、約18年前、この市議会先輩方にも大変お世話になりまして、今、このような立場になっておりますが、やっぱり静岡選出というところの思いは変わっておりませんので、またいろいろな意味で御指導を賜ればありがたいと思っております。  このスマートオーシャン構想だけではなくて、今、静岡市、静岡県共に連携してこの港のことは進めていただいていると思います。例えば公民連携協議会前田会長にいろいろ取り組んでいただいていますが、私も静岡市議会当時から、前田さんが会長になっていろいろとまちづくりに関わっていただきたいと。  その心はと申しますと、前田さんは、要は関係者の受皿、たたかれ役。行政も、企業も、民間皆さんも好き勝手なことを言うので、それをコーディネートして、文句を言われて、それをまとめ上げるというのがあの方のすばらしい能力で、本人もそう言っていますので、そのように理解して御活用いただければ、好き放題言っていただければ前田会長が受け止めますので、この協議会を活用していただければありがたいなと思っております。  今日はスマートオーシャン構想とは何ぞやということと思います。まずは、このスマートオーシャン構想を立ち上げるに当たってのきっかけというものは、もう御承知かもしれませんけれども、文部科学省が今、北極域研究船というものを研究開発しております。これが令和6年、今は4年ですから、あと2年後に進水をします。完成して浮かべます。そして、約2年間トライアルをしまして、令和8年にこの北極域研究船運用開始、竣工いたします。これで北極に行って様々なデータ調査観測を行います。  日本で造られた船に世界中研究者が乗って、いろんな研究を1年かけてするんです。実はもともと北極域研究というのは、海洋地球研究船「みらい」がむつ市を拠点として研究観測を行っていましたが、この「みらい」は、基本的には砕氷機能がないので、北極域に氷が張らない時期にしか運用できませんでした。その中で研究を行っていましたので、限られた時期でも日本データは本当にすばらしい結果を出しているんですが、氷が張っている時期はどうなんだろう。全く運用できていなかったので、ここはちょっと弱いところでした。そこで、ますます日本への期待が高まっている中で、砕氷機能を持つものを造らなければいけない。「みらい」の後継研究船を、今、文部科学省が建設中であります。  要は、今、「ちきゅう」号が清水港に来ておりますので、そういう意味でも、ぜひ清水をこの北極域研究船、新しく造られる「みらい」の後継の船の母港にしてほしいというところが一番のコンセプトです。そこがきっかけということで覚えていただきたいと思います。  では、議連を立ち上げるに当たって母港化だけを目標にしてやるのかやらないのかというところで、やはり上川陽子先生を先頭にもっとしっかりとした目的を持たなければいけないのではないかということで、コンセプト目的を検討し始めました。  その1つが先ほど言った母港化であります。もう1つは、先ほど言ったように、この船には世界中研究者が乗る、そして清水に来る。そうすると、船の中だけの研究じゃなくて陸に上がって研究成果など時間をかけてやる、あるいはそこでシンポジウムなど、ほかの国内、国外の大学とか研究機関皆さんが集まる拠点も必要ではないかということで、海洋研究とか教育文化拠点もつくらないといけないねということになりまして、母港化と併せて海洋研究教育文化拠点をつくり上げるという、大きな2本柱にしようということで議連を立ち上げることにいたしました。
     この北極域研究船スマートオーシャン議連を立ち上げようと、海洋文化拠点にしようというところは上川先生の発想だったんですけど、そもそも上川先生は何でこんなことを思いついたかというところをちょっと振り返りますと、スマートオーシャンシンポジウムを開きましたので、もし詳しく知りたい方はユーチューブにも出ておりますので、そちらを御覧いただければ私の話がなぞれます。もともと上川先生は、大陸棚調査推進議員連盟事務局をやっておりまして、日本大陸棚、要は日本エリア世界で確定させるための交渉の場に、国連の場に日本の代表の1人として選ばれて、その協議にも関わり続けておりました。そこで日本大陸棚の主張を交渉し、実際に日本側主張どおりの結果に導くという経験をされておりまして、海洋重要性を認識されたというのが一番のきっかけだったそうです。  その後、2016年に北極のフロンティアについて考える議員連盟というのに所属されて、国際会議にも何度も参加されました。そこでのテーマというのは北極航路ですね。あるいは北極での資源エネルギー開発可能性問題点、地質、動物、植生など様々、北極での分からないことがたくさんありまして、ここの部分重要性をこの国際会議で認識されたということです。  その拠点がノルウェーにありまして、国際会議、あるいは何度も日本代表団としてそこを訪問して知ることになったと。先ほど申しましたように、日本研究チームが25年間にわたって観測を行っていたんですけども、日本観測結果の評価が非常に高いものでありまして、これは日本政府としてもっと力を入れなければいけないということで、先ほどの北極域研究船開発にもつながるわけなんですけれども、北極重要性というものをさらに強く意識したということでありました。  北極というものは何なのかというところも説明をさせていただきたいんですけれども、日本静岡もそうなんですけど、様々な環境変化が起きております。簡単に言うと、私たちが感じている温暖化気候変動に伴ういろんな変化と言われるものが2倍ほど早く北極域では影響が出ている。あるいは、私たちが感じているよりもっと広範囲に北極域ではいろいろな影響が出ていると言われております。  例えば波浪、高潮、沿岸浸食による被害の増加、あるいは海洋酸性化生態系変化温暖化もそうなんですけれども、北極で起きたことが世界に徐々に広がっていっていると、北極で起きたことが世界中のいろんなところに変化として出てきているということも言われております。北極研究すれば世界異常気象気候変動が分かるということが言われておりまして、ここの研究に力を入れることが大変重要だということで、北極というテーマが実は出ております。  だから、いきなり一足飛びに北極というと何でということがあるかもしれませんが、今まで日本は、研究者北極に力を入れていた。そして、これからもますます入れなきゃいけないし、これが世界中研究先端事例になるということで、この北極での研究をぜひ駿河湾、そして清水港拠点としてやってもらいたいというのがスマートオーシャン議連コンセプトであります。  一方的に私たちはそういう価値観というものがあって、清水をぜひ使ってくれ使ってくれと言ったときに、逆にJAMSTECとか文部科学省とか、あるいは世界研究者から見て、この駿河湾清水港はどういうふうに見えているのかということも大事だと思っております。  では、駿河湾は、どのようなポテンシャルがあるのか。もう釈迦に説法的なところですけども、駿河湾日本一深い。多様な生態系を持っている。あるいは火山があるというのも1つ魅力だそうです。  当たり前なんですけども、実は今、例えば皆さんも、八戸や高知、青森、北海道と、「ちきゅう」号の活動で地域とも連携していただいていますけれど、皆さん承知のように、あまり言わないかもしれませんけれど、一番立地がいい、アクセスがいいのが清水静岡なんですね。そういう意味でも、研究拠点としてアクセスが好条件というのも実は研究者にとっては非常に魅力だそうです。で、ほかの大都市圏からも、東京、名古屋、大阪、そういったところからも静岡は来やすく連携しやすい。まさにここにあってくれたら私たちは快適に過ごせるというのも研究者メリットだそうです。  先ほど言った「ちきゅう」号が母港化しているというのもありますし、当然ですけど、清水港静岡は、港湾物流、あるいは1次産業水産業水産加工業もしっかりとしている。で、エネルギー産業もあると。  先般、静岡市が全国に先駆けて、脱炭素先行地域というものに選ばれました。当時の鈴木議長が一生懸命、国に説明に来ていただき、おかげさまで全国でも先進的な脱炭素地域を目指すことになりました。この清水港は、皆さん承知のようにENEOSの拠点で、再生可能エネルギーを活用して水素を製造し、水素を活用して脱炭素地域を目指そう。あるいは大谷地区では、工業団地をつくるに当たって、これからできるだけ脱炭素産業構造にしていこう。あるいは住宅の屋根で太陽光を使って、その電気をうまく融通するPPAを活用していこうなどの事例をこの脱炭素地域で示していただきました。民間がいるということも、こういった脱炭素取組があり、スマートオーシャンを目指すに当たって、研究者にとって非常に強い、魅力があるということも言われています。  そのほか大学、水族館、あるいは博物館といった文化教育拠点があるということもメリットだそうです。本当に様々、挙げれば切りがないんですけども、いろいろなものがここにそろっているということが研究拠点、あるいは研究者にとっても魅力があるということは既に言われておりますので、ふさわしい地域であるということは裏づけされております。  さて、スマートオーシャンというものが、どういうものなのか、スマートというものも何なのかということはこのシンポジウムの中でも言われておりますが、単純に訳しますと鋭いとか、賢いとか、格好いいとか、このスマートの中には含まれておりますが、要は社会課題を賢く解決して持続可能な社会をつくっていきましょう、あるいは快適な生活をつくっていきましょうというものが、スマートシティと言われますけども、スマートの中に含まれております。生産性の高い産業を実現していきましょうみたいなところも含まれております。  今回、スマートオーシャンという名づけの親の笹川平和財団阪口 秀先生という方がいらっしゃいますが、この先生定義づけをされております。そして、スマート考え方を基に、海洋に関わる問題を賢く、鋭く、格好よく解決して持続可能な社会を目指していくことが今回のスマートオーシャンのネーミングに秘められた思いであります。  スマート化手段として言われているのがデジタル化AI化、そして先ほど言った脱炭素技術、あるいは様々な先端技術スマート化手段として用いなければいけない。こういったデジタルとか、AIとか、先端技術を活用して、そしてこれからの持続可能な社会をつくっていくということが研究者テーマになっております。ですから、こういったところをスマートオーシャン議連でも研究者を支えていく、あるいは研究者のためのテストベッドと表現していますけども、いろいろなエリアを提供したり、あるいは技術も支援したりということが、このスマートオーシャン議連では柱になっております。  ポイントとしましては、漁業が分かりやすいんですけど、デジタルAIを活用することによって、今までは漁師を20年30年やっていて、経験に基づいて、ああ、今日は出るのはやめようとか、このぐらい気温でこのぐらいの波だと、今、魚はこんなもんが捕れるとか、そういった経験に頼っていたところがあるんですけれど、デジタルAIを活用することによって、あるいは先ほど言った北極域研究船のような観測をしっかりやることによって、データに基づいて、あるいは技術に基づいて、経験ではなく誰でもしっかりと判断できるというものをやっていかなければいけないというのが目指す内容としてあります。  あるいは判断ですよね。その人がいなくなってしまったらその経験がなくなってしまうので、そうではなくて、データに基づいて、あるいは技術に基づいて、瞬時に誰でも判断できるというものもやらなければいけないということが1つテーマになっております。そして、新しい技術、新しい考え方を導入することによって、魅力や新しい楽しみみたいなものもつくっていこうというのがこのスマート化スマートオーシャンに期待されていることであります。  ということで、スマートオーシャンというものはまだ確定した定義といったものは具体的にはありません。あくまでも、今回、スマートオーシャン議連を立ち上げてスマートオーシャンというものを阪口 秀先生定義に基づいてこれから本当にリアルな形に持っていこうという段階ですので、また、ぜひ皆様方も積極的に参加をしていただければ、そこの形成に御協力いただけるのではないかなと捉えていただければありがたいと思います。  要は、海というものは、改めてなんですけど、地球環境影響を非常に受けやすいんですね。今も海水温が上がっているといった現象も出ております。単純な話ですけど、海の中というのは相変わらず目では見えない。あるいはカメラで写しても海の中は見えない。ある程度、レーザーといったもので行っても、10メートル、20メートルは行ったとしても、100メートル、ましてや2,500メートル先なんていうのは全く見る技術がないという意味でも、ここの技術も確立させなければいけない。本当に謎が多い。いまだに。後で出てきますけど、ヨコヅナイワシなど、新しく見つかったようなものが出てくるぐらい生態系が分からない。これをもっともっとスマート化して、私たちの持続可能な社会、あるいは産業につなげていこうというものが今回期待されているところであります。  今日は、言葉説明してしまいましたけども、これは今日お手元に配りました資料ですね。この前、杉山統括監に御活用いただいたと思いますけども、これが設立趣意書であります。今、私が説明したところがここに集約をされております。簡単に申し上げます。  1番目は背景の部分ですので、それはそのとおりということです。  2番目のここも、実際には、先ほど言ったように、駿河湾というのはこれだけポテンシャルがあるんだということを、私たちだけじゃなくて研究者とか、いろいろな方々がもう認めていますという駿河湾ポテンシャルのところをこの2で訴えています。  3番目は、スマートオーシャンというものをやらなければいけないというところを自分たちで訴えています。  4番目は、既にいろいろな研究がされていて、スマートオーシャンはこれから立ち上げるものではないんですよ、MaOIプロジェクトや「ちきゅう」号もそうですし、あるいは大学とか、様々なところで既にやっていますよというところをここに書いております。  そういったことで、5番目は、こういうことで立ち上げますということを書いてあるんですけど、今言いましたように、そこが今回集約をされているということで御理解をいただければありがたいと思います。  これはちょっと引用させていただきました。駿河湾スマートオーシャン構想ということで、あまり丸とか三角は気にされずに見ていただきたいです。こういう課題が世界中の海にはありまして、これを駿河湾で、清水港拠点として取り組んでいきましょうということであります。  水問題、海上物流の脱炭素化、港湾の脱炭素化海洋プラスチックは既に取組が進んでいるところでありまして、ある一定の成果も出ているとこであります。  あるいはシーレーンとかブルーエコノミー、持続可能な経済というような意味合いで言われているそうです。ブルーカーボンは、藻とか海藻とか、陸で言うところの森林の炭素吸収効果を、ブルーカーボンといって、海の中でのCO2の自然の蓄積の能力をいっていますので、ここも今、注目されるもので、気候変動はまだ取り出す技術がなかなか難しいというところで、採算が取れないということで、魅力のあるところですし、漁業スマート化もこれからというところで、いろいろなテーマがありますが、こういったことをデジタル、あるいはAI、様々な先端技術を使って駿河湾拠点としてやっていこうじゃないかというのがスマートオーシャン議連の大きなビジョンであります。  ここからが一番大切なんですけれど、では、何をするのかというところであります。  3枚目、JAMSTECにおける環境DNAに係る主な取組成果、活用の例というのがスマートオーシャン構想の絵の裏ページに載っているんですけど、分かりにくいんですけど、環境DNAという言葉だけ注目していただければありがたいんです。実は静岡県が清水港でやっているMaOIプロジェクトでこの環境DNA先端研究を、このMaOIプロジェクト五條堀先生という方が中心になってやっていただいています。この五條堀先生環境DNAの非常に有名な研究者だそうです。  この環境DNAとは何かというと、先ほど言ったように海の中というのは見えないんですよね。でも、見えないんですけど、この環境DNA抽出をすると、例えば1時間前、2時間前、3時間前、ちょっと数字的なのは抜いていただいて、海の中のこのエリアDNAを採取すると、半日前にここに先ほど言ったヨコヅナイワシが実はいたとか、あるいはこの海域に昨日までマグロの大群がいたとか、海というのは動いているんですけど、この環境DNAというものを海の中で抽出して調べると、そこにちょっと前まで何がいたというのが分かるそうです。この研究を、今、MaOIでやっているということが先日の勉強会でよく分かりました。  今は、どちらかというと、まだまだ海の中をメッシュに分けて粗い状況なんですけど、もっともっと細かくメッシュができていろんなところの環境DNA抽出ができるようになると。まずは駿河湾中心にそういったことができるようになると、例えばサクラエビが今何で捕れないのか、どういった生態系なのか、本当にいるのかいないのかというものが、今は、例えばある一時期にそこの水をすくってみてエビがいましたとか、エビの大きさがこんなものでしたということだったんですけども、この環境DNAがもっともっと進んでいくと、駿河湾全体でリアルタイムに、今、サクラエビがどこにいるとか、あるいはシラスがこの時期にこれだけ入ってきたとか、あるいはもっと言うとマグロが入ってきたとか、そういったことが実は分かるというのがこの環境DNAで、MaOIプロジェクトが進めていることであります。  なので、この五條堀先生研究を私たちが聞いたことによって、これを今、国のほうで、何とかスマートオーシャン議連でバックアップして、予算をつけてもっと進めていかなければならない。  何で大事かというと、いろんな取組をするのに基本になるものはやっぱりデータなんですね。様々な環境をまず把握する、観測するということが大事なので、その観測の基になるものが環境DNA調査研究ということですので、駿河湾、あるいは世界の海の研究ベースになるものをこのMaOIでやっているということで、非常に重要だということで、力を入れてやっております。  続きまして、その次のページ水産業スマート化推進事業というものがありまして、スマートオーシャン議連で国に力を入れてくれと申請するということで、検討中とありますけれど、議連上川先生がこのメニューをつくらせています。  このきっかけは、伊東に富戸港という港があるんですけど、そこで日吉さんという県定置網漁業協会の方がいらっしゃるんですけども、この方がもう既にスマート漁業をやっております。定置網の中に筒を入れて、その筒の中に携帯電話をはめて、網にセンサーをつけておくと、リアルタイム定置網の中に魚が入ってきたり、あるいは網から魚って逃げるんですね。どのタイミングだったら魚がいっぱいいるのかというのをiPadでリアルに見られるんですね。  だから、今までは先ほど言ったように経験で、恐らくこのぐらい気温で朝何時だとこのぐらいいるだろう、あるいはいないときにも行って引き上げたら何もいなかったということがあるので、そうではなく、経験則ではなくて、リアルタイムに見られる漁業というものをし、もっと言うと、市場で例えばブリが幾らで売られています。安いときにはちょっと待って網の中に置いといて、高くなったときには、じゃ、今日例えば500キロいるけど、市場では200キロを求められているから200キロだけ持っていこうとか、いろいろと調整ができる。必要な資源管理もできて、しかも値段もしっかりしてくる、売上げも上がってくるというものを、日吉さんが既にスマート漁業としてやっていて、これはすばらしいということで、この手法をベーススマート漁業全国に展開していこうじゃないかということで、このメニューをつくらせていただきました。  既にもうやっていることもありますので、そういったことを横展開させていくことも大事だということで、スマートオーシャン議連では動き始めました。スマートオーシャン議連は、上川先生言葉でいくと海洋版デジタル田園都市国家構想だと。デジタルとかAIとか、先端技術を使って海洋の問題を解決していく、地方の活性化につなげる海洋版デジタル田園都市国家構想だという思いであります。  このデジタル田園都市国家構想というのは、まさに新しい技術を生み出すのではなくて、今あるデジタル技術を横展開していくというものが大事だというのが、デジタル田園都市国家構想でありまして、先進事例を競い合うDigi田甲子園という大会もこの夏から始まりまして、この冬も第2回が開かれますが、そういうことでやっています。ですから、海洋版デジタル田園都市国家構想は、横展開をしていくということが大きな役割の1つにもなっておりますので、スマートオーシャン議連でも、決して新しいものではなくて、今あるものを展開していくということも使命だと感じていただければと思います。  ということで、スマートオーシャン構想の概要を今日はお話しさせていただきましたが、まだまだ粗い説明でしたので分からないとこもたくさんあると思いますが、何かありましたら御質問をいただければと思います。本日はありがとうございました。 4 ◯宮城委員長 深澤議員、ありがとうございました。      ────────────────────────────── 5 ◯宮城委員長 それでは、これより、質疑応答に移らせていただきたいと思います。  御質問ある方、いらっしゃいますでしょうか。 6 ◯内田委員 ありがとうございました。  先日も特別委員会でこの話の、説明を受けまして、どういうものかなと思って興味を持ちながら聞いていたんですが、何かよく分からない。それで、三保の貝島地区を、清水港のしゅんせつ土で埋立てて、あともう数年ぐらいで埋め立てられるんじゃないか。完成しましたら、そこを基地化といいますか、利用していくのかなという話も聞いています。しかし、その前面にはまだ漁業権が設定されているという問題があって、どういうスケジュールで進めていくのかということは、まだはっきりしないよという話だったんですね。  今、話を聞いて、最初はなかなか難しい話をすると思って聞いていたんですけども、後半、本当に夢のある、深さ2,500メートルの駿河湾にいろんなものが生息していてという話で、ああ、そういうことかとイメージが持てたんです。  先ほど話のあった議連がこれからどういう役割を果たしていくのかというのと、それから、定義があまり決まっていないよという話もされたんですけど、ぼんやりしているもので、議連の役割がどういう役割か、それから、議連がずっとこれを推進していくわけじゃないと思うんですけども、新たに団体といいますか、中核となって進めるような、そういう組織をつくっていくのかというイメージですね、その辺の見通しについてお話しいただければありがたいと思うんですけども。 7 ◯深澤衆議院議員 御質問いただきまして、改めてありがとうございます。  まず、議連の役割というものは、いろいろと説明してしまったので申し訳ないんですけども、改めてもう一回言います。北極域研究船清水港への誘致がまず1つ議連としての大きなタスク、目標、目的です。  もう1つは、先ほど言った海洋研究教育文化拠点、これが貝島のほうです。これは既に静岡市や静岡県が何となく構想的に、打ち出していただいていますが、「ちきゅう」号も、今度の北極域研究船も、ただ港に着いているだけでは駄目なんですね。やっぱりこの静岡魅力にするためには、降りて陸でいろんなサンプルを研究したり、研究に当たって全国からここに研究者が集まる、大学生がここに来て共に研究する、あるいは民間皆さんがここに集まって共同研究をする、投資をするみたいなことを貝島でやれたらありがたい。それがJAMSTECなのか、あるいは様々な大学なのかはちょっと分かりません。これからです。  なので、北極域研究船母港化というのと研究拠点、この設立が議員連盟の役割であります。  そのほか中核になる組織をつくるのかということに関しては、議員連盟議員連盟として駿河湾ベースにしますので、今までどおり組織を続けます。もう1つ、ちょっと説明不足だったんですけど、先般、スマートオーシャン議連とパートナーとして協議会を立ち上げていただきました。これは民間だけの協議会で、スマートオーシャンを応援してくれるための民間の組織、港湾に関わるだけじゃないんですが、要は静岡県内の企業の皆さんで創造していただければありがたいのですけれども、あと東海大学静岡大学、あるいは東工大、東京海洋大学とか、そういったところにここに入っていただいています。その組織を新しく協議会としてつくりました。私たち議員だけではなくて、民間大学研究機関といったところで、まずは先ほどの2つの目標を掲げて取り組んでまいります。  いかがでしょう。 8 ◯宮城委員長 どなたか、ほかに質問ありますか。 9 ◯高木委員 どうもありがとうございます。  静岡市は、世界に輝く静岡の実現ということを都市目標にしているんですけども、まさにこういう事業が世界に貢献できるということで、静岡市の目指すべき方向かなと思われますので、我々も一生懸命やりたいなと思っております。「ちきゅう」号もそうですけども、やっぱり先ほども言われた研究拠点地域にないと、ここからの情報発信であるとか地域産業への波及、これらがなかなか見えてこないなということがあります。  令和6年には船は完成する、令和8年には活動開始だということになると、ぐずぐずしていられないなという感じがしましたので、先ほど内田委員も言ったんですけど、市としても動きをしないといけないかなと思っているんですけども、その辺のスケジュール感を教えていただければと思います。 10 ◯深澤衆議院議員 大きな課題は、これは「ちきゅう」号もそうなんですけど、物理的なちょっと課題というのはあります。岸壁の整備というところは実際にはあります。そう簡単に予算はぼんとつかないですし、岸壁の整備も時間がかかります。そういった物理的な課題というものが1つあると思います。これは国のほうでも、また県、市にも御協力いただいてしっかりと進めていきたいと思っています。  今、上川陽子先生中心になって議員連盟が進めておりますが、一番気にしているのは、先行してある「みらい」という北極域探索船があって、これは既にむつを拠点としてやっておりまして、地元ももうそこが拠点だと思っているんですね。これを清水港母港化にと引っ張ってきてしまうと、「ちきゅう」もそうなんですけど、誘致合戦みたいなことになってしまうので、それはよくない。競争ではなくて必然的に清水港にいるみたいなものをつくっていきたいなということで、穏やかに、今、取組をしているというのが正直なところです。  時間がない中で、じゃ、どうするのかというのは、先ほど言ったように、実は清水港というのはほかの港よりポテンシャルが高いんですね。だから、そこをしっかりと認識しながら機運を高めていくことが重要だと思っていますので、そういったところでは、またこういった勉強会とか意見交換会とかを丁寧に積み重ねながらやれば、私が言うのもなんですけども、いいのではないかと、間に合うのではないかというふうに思っております。間違いなく竣工しますし、それをどこに泊めるかというのは泊めなきゃいけないので、ポテンシャルとして清水はかなり高いというところで捉えていただいて、一緒に取組をしていただければと思います。 11 ◯寺澤委員 ありがとうございます。清水の議員として、本当にこれについてはしっかりと進めていただきたい、そんな期待感が出るような話でありました。  1点、水産業スマート化というので、私は、すごくこれに注目していまして、以前、境港へ行ったときに非常にこれに取り組んでいる地元の水産会社がありまして、そこは養殖でしたが、かなりデジタル化してやっていると。まだ試験の段階なんですがね。  いろいろ話を聞いたのですが、その中で、一番やっぱり抵抗したのは地元の漁協さんの理解を得るのが大変だったと。というのは、やっぱり今まで人海戦術でやっていたところが、デジタルによって人が減るということで、じゃ、自分たちの仕事を取られちゃうんじゃないかといった抵抗感がある。これは実際、全国どこでもそうだと思うんです。  これをやるについては、やっぱり漁協さんとか、あるいは所管する農林水産省あたりがしっかりと理解して普及しなきゃいけないということがあると思うんですが、そのあたりについては、取組というか、お考えというのはどうかというのを教えていただければと思います。 12 ◯深澤衆議院議員 ありがとうございます。  例えば今回、伊東の富戸港の事例を出しましたけども、伊東の日吉さんのところの定置網は、従業員の平均の年齢が大体30代なんですよ。いろんな異業種から転職して入ってきている方がいます。網代にも定置網がありまして、実はもっと社員が若くて、平均年齢が20代なんですって。ということで、ちゃんともうかればそこに人が集まってくる、若い担い手が集まってくるということが裏づけられているというのが日吉会長のお言葉なんですね。  先ほどのデジタル田園都市国家構想もそうなんですけど、横展開をしていく、要は事例をどんどん上げていく。先ほどの境港の事例もそうなんですけど、やっぱり好事例を上げていくということしか手段はないのかなと私は認識しておりますので、もうかればみんなやりたがるので、そういう意味では、私たちも好事例をどんどん発信して、そのために先ほど言ったような補助や支援があるよというところを丁寧に普及していきたいと今は考えております。  いかがでしょうか。 13 ◯宮城委員長 どなたかほかにいらっしゃいますか。 14 ◯児嶋委員 今日はありがとうございました。  目的1つに、今、建設中の北極域探索船の清水港への誘致というところがあるんですけども、ほかの港でも同じように考えているような港があるのか、今後出てくる可能性があるのかというのと、実際に清水港が選ばれるためにどういうところをもっと強化したらいいのかというところを教えてください。 15 ◯深澤衆議院議員 はい、分かりました。  先ほどちょっと触れたように、今、積極的に誘致など何かしなければいけないという思いは本当にありがたいのですけど、ちょっと今の段階では引っ張り合いにならないようにというのが狙いで、先般、静岡市議会皆さんが神奈川で「ちきゅう」号の会議に出られたんですね。その場に上川先生も顔を出されたと思いますけども、スマートオーシャン議連国会議員がこぞって行ってしまうと、何か静岡がそれを引っ張っていくみたいな印象を持たれるとまずいねと。やはりみんなで協調して「ちきゅう」号、あるいは海洋研究というものは進めましょうという姿勢でやっていきながら、着々と準備をしていく。  ですから、先ほどの高木委員への答えじゃないんですけど、足りないものはやはり岸壁の整備だと思います。研究拠点を、どのようにつくるのか、誰が整備していくのかということなので、ハード整備をどうしたらいいのかということと、先ほど内田委員がおっしゃった漁業権はその先だと思いますので。  先ほど言った民間協議会の中には漁協さんも入っていただいているので、決して漁協は敵じゃないと、一緒につくり上げていくというところで意識していますので、そんな形で、まず地元で必要なものをどのように整備するのかということを一緒に考えていければと思います。 16 ◯宮城委員長 よろしいでしょうか。  この辺で時間ですけど、最後に、鈴木委員、ありますでしょうか。             〔鈴木委員「ありません」〕 17 ◯宮城委員長 本当に今日はありがとうございました。  様々な観点から地理的な観点からも、この地域ポテンシャルの高さがスマートオーシャン構想に適しているという話はよく分かりました。これからも勉強していきたいと思います。  本日はお忙しい中、ありがとうございました。 18 ◯深澤衆議院議員 どうもありがとうございました。 19 ◯宮城委員長 では、深澤議員、ここで退席となります。ありがとうございます。             〔深澤衆議院議員退席〕 20 ◯宮城委員長 皆様、ありがとうございました。駿河湾スマートオーシャン構想講話につきましては、以上とします。      ────────────────────────────── 21 ◯宮城委員長 続きまして、会議順序3、その他に移ります。  前回の委員会で視察について委員から発言がありました。駿河湾スマートオーシャン構想講話、そして中部横断自動車道を活用した観光誘客等については、当局から話を聞き、そのときに他都市の状況を調査してみてはどうかという発言もありました。  私も、他の都市の取組や成功例、実情や問題点等を直接伺い、感じ取ることは委員にとっても必要と考えておりますので、可能なら12月26日、27日で計画をしようと思いますが、皆さん、いかがでしょうか。             〔「異議なし」〕 22 ◯宮城委員長 ありがとうございます。ただ、コロナ感染の8波が来ているようなので、計画はしていきますけれども、もしもそれが実現できなかった場合は1月に管内視察を考えたいと思います。その2つの考えを持って視察のことを進めていきたいと思います。  その辺、何か御意見ございますか。             〔「ありません」〕 23 ◯宮城委員長 では、意見もないようですので、そのようにしたいと思います。  本日の協議事項は以上です。      ────────────────────────────── 24 ◯宮城委員長 以上で本日の特別委員会を閉会いたします。                 午前10時18分散会      ──────────────────────────────
    まちづくり拠点調査特別委員長  宮城 展代 Copyright © Shizuoka City, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...